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【まんが】BEASTARS 「輝く!名セリフ大賞」(前半戦)を、勝手にノミネート&表彰

キラッと光った、心に残る愛すべき名セリフを独断的に選出してみました。
一応ネタバレ配慮で、セリフ引用を控えつつ進めます。(セリフを愛でようという趣旨にもかかわらず…。)
(コミックス全22巻のうち、1~11巻までの前半のみを対象)
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◇「ミスリードお見事部門」大賞(2本ノミネートの同時受賞)

・5巻43話:ハルちゃん(atあの建物出入口付近)のセリフ
手練れのハルちゃんによる、畳み掛けるような流れもお見事。師匠クラスの名人芸を見るような思いです。
ハルちゃんの「つもり」と、結果のズレがたまらなく楽しいシーン。
・8巻69話:レゴシ(at 学園内自習室)のセリフ
このミスリード誘発の鮮やかさ。上記ハルちゃんのまるでアンサーソングかのよう。ですが、本人はただ真っ直~ぐに考えて一直線に進んでいるだけ!という天然っぷりが、続く見開き大コマの台詞にさらなる破壊力をもたらしました。キレイに一本入りました。

これだけ見ても、この2匹、なんだかんだお似合い。ほほえましい。
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◇「無言なのに雄弁すぎる部門」大賞

・7巻56話:イブキが差し出したアレに貼られたラベルの、品名とPOP文言

(台詞じゃない時点で根幹から覆してますが、無法者たちのシーンだから構わないことにしちゃえ。)

この回からイブキはどんどん存在感を増していき、この直後に軽口叩いた構成員に釘をさすシーンの台詞なんて、ド迫力でシャレオツでシビレます。
初登場回で顔認証能力の高さを印象づけ、ミラクル大改革案の骨子を瞬時にぶち上げた超切れ者。このオスがいるから、レゴシの正体がバレやしないかのハラハラ感が半端なかった。
そして、イブキを好きになればなるほどフラグめいてきて、ツラかった…。
シシ組パートは、セリフもいちいち格好良かったり、ビジュアルもどんどんスタイリッシュになっていって、楽しかったよう。
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◇「一点突破で鮮烈けさやか部門」大賞(3本ノミネート)

登場シーンこそ決して多くないのに、下記のセリフでそれぞれ鮮烈な印象を植え付けたのが、このお三方。
① 8巻65話:オグマ
② 9巻78話:エルス
③ 11巻93話:フリー

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① 8巻65話のセリフ
オグマパパが、13年前を回顧して言った言葉。地下社会を出て、初めて外の光を浴びる初対面の幼子に向けて湧き上がった祝福の気持ち。
その冬の朝の空気の清冽さが、読者の肌にまで伝わってくるかのようでした。


オグマパパは、この登場回だけで、とてつもない器の大きさを見せつけ、存在感をドスッと残し、「こういう人が経済界のトップにいる社会なら、捨てたもんじゃないのでは?」と思わせてくれました。
この時某所で君臨中のルイ先輩さえ、文字修正のバッテンひとつでコロッと転がしてのける、頼もしい大人。ツノも威厳あるー。
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② 9巻78話のセリフ
エルスが、らしくもなく気弱に日和る部活仲間ビルに向け、全力でぶつけた言葉。
たまたま廊下に居合わせただけの知らない生徒さんたちも、思わず拍手を送りたくなるほど、胸アツな場面でした。私も一緒になってパチパチパチ。ビルもこれで目が覚めた。


あと、いつぞやのたわいない日常会話が、よもや今になって拾われて効いてくることになろうとは…。
この物語のパズルピースはまったく油断がならない。

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③ 11巻93話のセリフ
もうすでに駆け出してしまってここにはいない相手を思い、フリーが放ったわずか8文字。
もう、本人の耳には届かないと分かっていて、独り言にしかならないと分かっていて、夜の路地の片隅で放った、感謝と、愛と、訣別と、祈り。


フリーにサヨナラ公演の場が設けられ、しかもこんなにも胸に迫るものになるなどとは、いったい誰が予想し得たでしょう。このいつも軽薄そうにしていたオスがこんな男気を見せるとは…。

万感の思いが凝縮された一言でした。恰好よすぎるぜ、フリー。
これが泣かずにおらりょーか。じゃぶじゃぶ(泣)。
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◇「審査員特別賞」

・8巻67話:ビルの呼びかけの一言。
部活中に、肉食獣同士の遊び競技を披露する流れになり、ビルが、レゴシを対戦相手に指名しようと、やんちゃな口の悪さで「〇〇、△△!!」と呼びつける。

たったそれだけなんですが、このシーンが異常に好きなんです。「ああ、ビルだなあ」って思ってグッときます。私どっかおかしいのかな?

もしも、フリーとビルの陽気な大型ネコ科ツーショットが実現したら、速攻で仲良くなりそう。
でもビルが悪の道に染まったらいけないから、やっぱりダメ!ゼッタイ!
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◇「ナイス!アシスト賞」

・4巻29話:駅のホームにて、居合わせた知らない乗客(駅利用客)の
「駅員さん、あれです! 助けてあげて」


結果的に、これがきっかけで2匹の距離が(気持ち的にも物理的にも)ぐっと縮まった。吊り橋効果もバッチリと効果を発揮したことでしょう。

このセリフの前後のシーンが、YOASOBIさんのPVにも登場するくらいの重要回。(ただ、YOASOBIさんのPVの2匹で走るシーンは、“あえてのツッコミ待ち”なのかしら?っても思いますけど。)
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◇「おいコラ、どさくさに紛れてるけど見逃してないからな部門」

10巻88話:バーカウンターでの「先輩、嬉しい…」

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以上、ここまで9本でした。

ゴウヒンやアオバが、ふだんいっつもいいこと言って導いてくれてるはずなのに、入らなかったな…。あと、ピノくんもめっちゃ機転が利いてて、切れ味の鋭いセリフが多いのに…。
何より、ルイ先輩の言葉は、「これか? いやあっちか? これもある」と悩み過ぎて、選定しきれず。
前半を象徴するのは「やっぱこれだな」、と納得できる1本が見つかったら、キリ良く10本にするかも。

そんな空き場所を1本分残して、ひとまず。以上、11巻までの前半戦でした。

さあて、これだけ11巻までを振り返ったからには、続きの12巻をいよいよ読もうかな…。ツラそうだけど…。この先の展開を受け止めきれるかしら…。
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