苦い思い出「茶碗蒸し定食」
昨夜は誕生日のお祝いディナー。
誕生日は毎年ちょっと高級なレストランを予約していたけど、今年は自宅から歩いて行ける距離にあるイタリアンレストランに予約なしで訪問。
私にしては、かなりの冒険。
いろんな物事に対して割と無鉄砲に、行き当たりばったりで行動する性格だけど、「食」に関することだけは、超がつく慎重派な私。
人生で最も幸福を感じるのは、美味しいものを食べている時。
逆に言えば、美味しくない、口に合わないものを食べてしまった時のショック、絶望感はハンパじゃない。
思い出した。あの出来事。
たぶん、あの事件以来、私は「食」に慎重になったのだ。
昔、北陸方面へ旅行に出掛けた時のこと。
交通機関の遅延に巻き込まれて予定していたお食事処に辿り着けず、とある駅前の和食店に飛び込んだ。
13時45分。ランチタイム終了ギリギリの時間だった。
メニューを持ってきた店員さんが、いくつかの定食を指差し
「こちらとこちらは、もう終わってます」と言う。
その口調がやけにぶっきらぼうで、相方さんと同時に思い出したのが
【北の国から】のあのシーン。
「子どもがまだ食ってる途中でしょうが!」
閉店間際に滑り込んだ私たちがきっと迷惑だったのだろう。
選べるメニューは少なかったけど、その中でふと目に留まったのが
「茶碗蒸し定食」
え? 茶碗蒸し・・・定食?
茶碗蒸しって大抵「お刺身定食」とかの副菜みたいな感じで付いてくるよね? 茶碗蒸しが主役ってこと?
私、茶碗蒸し大好きで。
茶碗蒸しがメインの定食なんて興味ある~♪
「じゃあ、私は茶碗蒸し定食、おねがいします」
やっとご飯にありつける! と、お茶を飲んでほっと一息。
相方さんが何を頼んだか覚えてないんだけど、とにかく先に出てきた。
「時間あれだし、先食っちゃうよ?」
「うんうん、お先にどうぞ」
茶碗蒸しだもんなぁ。蒸す時間もあるだろうし。
相方さんが3分の2を食べ終えた頃、ようやく運ばれてきた
「茶碗蒸し定食」。
フタの付いた大きなどんぶりがお盆の真ん中にどーんと鎮座。
わお~ デッカイ茶碗蒸しだ~💗
待ってましたとばかりに、よいしょとフタを開ける。
熱いだろうけど、急いで食べなくちゃ。
木製の大きなスプーンで、茶碗蒸しを掬う。
・・・・・・ん?
固かったのは表面だけで、中はドロドロ・・・・・・
しかも底の方は冷たくて、とても食べられたもんじゃない💦
😨ガーン・・・
お腹すかして、やっと食べられると思ったのに。
大好きな茶碗蒸しなのに。
私、図らずもその場で泣いてしまった。
あまりにも悲しくて、悔しくて。
苦笑する相方さん。
「もっとちゃんと温め直してもらうか?」
「ううん・・・・・・もう、いいよ😢」
「すいませーん! この茶碗蒸し、冷たいみたいなんですけど」
泣いている私を見かねて、店員に声をかけてくれた相方さん。
そして・・・・・・想像つくかと思う。
店員のおばちゃんの、何とも分かりやすい、イヤそうな表情。
「あー、すいません。ちょっとお時間かかりますけど・・・」
もういい。
もう結構。
「あ、いいです、もう。お会計してください」
「茶碗蒸しの方のお代は結構ですので(嬉しそうに)」
「はい・・・・・・(当ったり前でしょーよ!)」
と、そんな苦い、苦ーい体験。
泣きながら、お腹すかせたまま店を出る虚しさ。
一生忘れられない思い出だ。
この体験から、私はお店の情報を事前に念入りに調べるようになった。
口コミはしっかり読むし、人気メニューも確認する。
昨夜のディナーは最高だった。
予約なしの初訪問というのは冒険だったけど、実はこのお店のインスタをフォローしていて、美味しそうな料理の写真や、お店の雰囲気なんかもちゃんと確認済だったから。
ただ、予想を遥かに超える料理の美味しさと居心地の良さは、ちょっと意外なほどだった。
調子に乗ってワインボトル2本も空けてしまった(笑)
どれも美味しかったけど、パスタ大好き人間の私にとっては、カラスミとシラスのパスタが感動的な美味しさだった💗
次回は一人でランチタイムに行ってみよう♪
サポートして頂けたら嬉しいです(*^^*)