見出し画像

波だけ私の隣に 7/10

感情の波が押し寄せて来たら、ずっとその波に飲み込まれていた気がする。全身を覆いかぶさって私を波の中に引きずり込む。その波のせいで、人に伝え方を間違えたり、横暴になったりしていた。だって、仕方ないじゃん。感情の波が来るんだもん。私のせいじゃないよ。といいわけをして。自分の行動も感情も否定を続けていた。でもわかったんだ。波に飲み込まれていたんじゃなくて、自分から飲み込まれに行っていたことに。大きい波が来たなと思ったら、そっと浜辺に身を動かせばいい。なのに海の中でその感情の波がくるのを恐怖に思いながらも、顔からは笑顔が出ていた気がする。飲み込まれて暴走する自分が好きだったのかな。でも、そうやって横暴になったら、隣には誰もいなくなることをあのころの私は気づかなかったらしい。あ、また波だ。寂しいからまた波に飲み込まれようかな…。間違った方向に走っていることをいつになったら止めてもらえるかな。