Intelの決算について
今朝(2021/10/22)米国のIntel社の決算発表がありアナリストの予想を下回り時間外で株価が-9%下落しています。
数字については他のブログやTwitterなどで詳細に書かれていますのでそちらをご覧いただくとして気になった点を書いておきます。
米インテル第3四半期、売上高が予想に届かず 株価9%安
このQ3決算で売上高を見てみると、CCG部門(Client Computing Group)とNSG部門(Non-Volatile Memory Solutions)の売上高が減少していることがわかります。
この中でCCG部門ですがこれは主にPC部門になり前年同期比で2%減少しています。PC自体は世界的な巣ごもり需要が一服したことにもよりますが、Intel社の発表によると特にノートブックPCの落ち込みがひどかったとのこと。デスクトップも含めてCPUの供給は問題がなくても他のGPUやパワー半導体、いわゆる電源をコントロールするチップやWiFiのコントロールに使われるチップ、LCDをコントロールするチップなどの不足により完成品を作ることができないことによる落ち込みだと説明しています。また、サーバー向けの同様なチップ、ネットワークをコントロールするチップも不足しておりその影響が現れた結果だと説明しています。
さらにこの状態は2023年あたりまで続くとしています。それ以降はぼちぼち新工場が稼働してくると言うことでしょうか。
いわゆるアナログ半導体の不足は以前も指摘していますが、その他の要因も合わせて考えると来年も急な回復は望めないようです。
単にアナリストの予想を ”上回った、下回った" で株価は上下していますがこの内容をみると他のAMDやNVIDIAなどの業績への影響も心配されるところです。いずれも単体では動作しない部品ですから、Intelと同じような要因が内在しているのではないかと思います。アナログ半導体の動向としては来週発表されるTexas Instrumentsの決算が注目されるところです。
Intelの株価については少なくとも今年いっぱいはボックス内での動きになるのではないかと思います。