見出し画像

本のはなし。

なんとなく、今回は本のはなし。

今となっては遠い過去のことですが、その昔本屋さんをしていたことがあって。
本、それなりに好きなんですよね。

本はそれなり、というのは、本よりも本屋さんが好きというのがあって。
本当に読書が好きなら、なんにしたって読むのだろうけど、私の場合そうではなかった。
本屋さんや図書館みたいな、「本のある場所」が好き。

なんというか本屋さんの、
ずらりと並ぶ本から、「今の空気」や「雰囲気」みたいなものを感じられるところが好き。

音楽に似てると思う。

置いてある本から出てくるお店のカラーが好きです。
好きな本屋さんについてはまたいつか書いてみよう。

(ちなみに自分の本屋さんでは絵本と雑誌に力を入れてました。雑誌の話もまた別の機会に。)

それで。
いつもはそこまでがつがつ本を読むほうではないのだけど。

最近久しぶりにおもしろいなぁと思える作家さんに出会って。
昨年からずいぶん話題になっていた

ブレイディみかこさん。

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」をまず読んで。

これは家にあった。
旦那さんは私より確実に流行に敏感。
やっぱり話題になるだけあってとてもおもしろく。

中学生の息子さんの生活を母親である作者の目線で綴った作品。
私は子供がいるので、自分が親だったらどこまで入るかなぁと悩む距離感がなるほどなぁと参考になった。

で、最近出た「ワイルドサイドをほっつき歩け」。
これが好みだった。
久しぶりに本で声を出して笑った。
(たぶんその前に声に出して笑ったのは例の「さよならムッシュ」です。いしいしんじさんとか好きな方におすすめ。)

この本には日本でいうところの下町のおじさんがいっぱい出てくる。
なんで普通のおじさんってあんなにおもしろいんだろう。
この本を読んだあと、しばらくおもしろいおじさんがみたくてたまらなくて、華丸大吉さんの漫才も動画で見漁ってしまった。

あと世界情勢にまるで知識がない私にも、
イギリスの昨今の様子が伝わってきた。
(本当に恥ずかしがったほうがいいくらい知らなかった。それが本筋ではないのだけれど随所ためになった。)

これも昔々。
学生時代にイギリスに1ヶ月くらい滞在していたことがあり。
この本を読んでいたらその当時のことをよく思い出した。
今はあのころよりもずっとシビアな状態らしい。

とにかく久しぶりにおもしろく、自分の知らない世界を教えてくれる作家さんに出会った。

興味のある方はぜひ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?