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りんごが全国ニュースに

ここ一週間、テレビやネットニュースにりんごの話題が出ています。
内容は「りんご生産量 過去最低」というものです。今回はこのニュースについてりんご農家の目線からお伝えします。

ニュースの詳細

2023年度の国内りんご生産量が前年比18%減の60万3800tであったと農水省の作物統計で発表されました。
原因は夏の記録的猛暑と降水量不足が大きく影響し、収穫前落下などもあり出荷量も減少しました。
そもそも後継者不足や高齢化で栽培面積が減っているのに、そこにダブルパンチの異常気象が重なった結果だなと考えています。

Yahoo!ニュースの記事
ほかにもテレビ番組などでも報道されました。


生産量減少の影響

生産量が少なかったことで2023年産のりんごは高値で取引され、小売価格も高かったかと思います。農家としては高値で買ってもらえたのはよかったのですが出荷できた量が少なすぎて売上は減少しました。
5/23現在の小売価格も高いままで、今の季節に国産りんごを買うのは手が伸びにくいだろうなと残念ですが思います。

(2月)地元でも1個350円…高いです…。


2024年はどうなる?

さて現在の青森県内の作柄ですが、開花した量は十分でしたが「カラマツ」という受粉できず実にならない現象が多発しています。

真ん中の実以外はほぼ「カラマツ」

この原因としては受粉を助けてくれるマメコバチというハチがほとんど飛んでいなかったからではないかと言われています。昨年の猛暑でハチが死んでしまったとも。
周囲の話を聞くと、津軽地方では“ふじ“で3~5割しか実になっておらず農家の間では大変騒ぎになっています。
このままでは昨年と同レベルかそれ以下の生産量になるかもしれません。


全国ニュースに取り上げられたことでりんごに関心を持ってくれた方も少なからずいると思います。
良いニュースではないですが、これをきっかけにりんごを気にかけてもらえたらと願っています。