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まえに書いたもの その5 『ぐだぐだを生きる』


以前、三か月に一度のペースで連載していた読売新聞大阪版コラム
『女のミカタ』 2017.9.25  掲載のものをば。

※ゲラで直した部分など、実際の紙面とは少し異なる場合があります。


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気がつけば夕方、ということがこのところよくある。

あれ、今日いままでなにしてたっけ?と考えるに、掃除して洗濯してごはんの用意して、ネットをチラチラ眺めていたら「え、もう16時?」てなことが多すぎるのである。

そこから晩ご飯の買い物して支度してお皿洗ってネット見てたらもう寝る時間。ぼやーっとしてる間に一日が終わる。


どうにもこうにもやる気が出ない。体力もない。さわやかな朝刊の紙面にこんなぐだぐだの話でスミマセン。でもほんとにこんな感じなんです。
  
年上の友人が「このごろ本が読めなくなってきてん」と言う。
「忙しいから?」と聞くと「じゃなくて、集中力がない」。

そんなもんかなぁと思っていたけどひとごとじゃなかった。
わたしも笑えるぐらい集中力がなくなってきた。


昔からこうやったっけ?と20代のころの手帳を見なおすと、
毎日「映画に落語にお芝居に」と飛び回っている。
余白には「今月見たい映画!」が何本も書かれてあって、シール貼ったり
カラフルなペンを使ったり、手帳自体もイキイキ楽しそう。

こんなイキイキした自分の延長線上に、こんなぐだぐだの自分がいるとは…。過去の自分よ、ごめん。


待てよ、てことはこの延長線上はさらにぐだぐだなのか? 
と思いきや、うちの母親を見ると旅行したりジムに行ったり楽しそうに過ごしている。自分のラインの先は見えないけれど、楽しそうに過ごす先輩は希望の星だ。


今はまさに、世間でいうところの更年期にさしかかったところ。
過去の自分にお尻を叩かれ未来の自分に励まされながら、なんとかぐだぐだの今を生きている。


追伸  3年後のいまも同じような状態です。
    2017年の自分、期待を持たせてごめん。

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