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習慣化と時間泥棒と

自分の中で何かが変わる時、そして望んだ方に変わる時
人は感動を覚えるのではないだろうか。
個人的なお話になるのだがここ2か月で、人生初のダイエットが成功した。

元々どちらかと言えば瘦せ型なので、体重的にはダイエットは必要ない。
けれども、何だか最近ジーンズを履くと太ももの張りがあっておなかもぽってりしてきていた。
まぁでも、大学生の時まで運動部だったのに対し、今はデスクワークになったのだし、もうアラフォーだし、致し方ないことだろうと思っていた。

それに加えて、運動は好きだけど時間もない。週末にはちょこっと走っているし。
食習慣もそんなに悪い方ではない。お酒を飲まない(あまり飲めない)し、
3食バランスよく食べている方だし。

そう、私の中で今の体型を維持するような最適化が起こっていたのだ。

けれど、2か月前に食習慣の見直しと週に2回の筋トレを始めることにした。
大幅な減量を望むわけではないので、食の改善も小規模なもの。
全体的なたんぱく質量のUPと、夕食で食べていた2杯の白米を1杯に変え、間食を減らした。
週の真ん中と日曜に30分程度の軽い筋トレをした。
それだけのことだった。

だが、やり始めた当初は、地味にきつかった。
夕食のおかわりが食べられないのは物足りない。満足感がなくなる。
日々の小さな幸せを奪われた気分で、1日中引きずる。
筋トレも、30分とはいえ時間を捻出するのが大変で、無理やりねじ込んでいた。

自分自身の現状維持しようとする力の強さを実感した。

が、続けていると変化が起きる。

体重が落ちはじめる。
ウエスト周りや足回りがすっきりしてくる。
食事を減らした分、空腹を感じることは増えたが味の敏感さが増して
より食事がおいしくなる。
意外と筋トレそのものが楽しいことに気づく。普段使っていない筋肉を使って汗をかく感覚が爽快なのだ。

今、体重が2㎏落ちて、太ももの張りが軽減した。
より一層ごはんがおいしく感じており、体型に少しだけ自信が持てた。

それよりも大きな収穫は「習慣化」によって変わるということを実感したこと。
しかも、諦めていたことであっても変えられるということ。
意外にその変化を起こそうとすることはきついので、強い意思をもってしなければ成せないということ。
最後に、望んだ方向への変化を実感することは、とても充実感があるということ。


ミヒャエル・エンデの「モモ」を読んだことはあるだろうか?
もう50年以上前に書かれたドイツの作家によるお話で、モモという少女が時間泥棒という灰色の男たちからあり時間を取り返すお話。

灰色の男たちが町の人々の時間を盗っていく。
こっそりと、気づかれないように、少しずつ。
時間を奪われた人々は、イライラして、おこりっぽくなって、ゆううつそうになってしまう。
気づかないうちに。

これと同じかもしれない。
私も時間を奪われている。
スマホに、TVに、仕事に…。
そこで、最適化が行われており、毎日の習慣が決まり
私を作っている。体型、行動、思考、意思…etc

もちろん、大きく変えることで人生は大きく変わると思う。
けれど、奪われてしまっている小さな時間を取り戻すことでも小さな変化は起こっていく。
その変化を望む方向へと起こせば、それは自分自身にとって大きな充実感や喜びを与えてくれるものとなる。

と書きながら、ツイッターとかインスタとかを見ている1日30分を別の時間に充てればと思い立った。
でも難しいの、知ってる。
夕食のおかわり辞めたときのように、日々の小さな幸せが奪われる感覚が生じるのだろう。
それでも、小さな幸せと引き換えにできる、少しだけ人生を充実させるようなことをしていきたい。


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