おすそわけ日記 188「心、動く」

アンデルセンの『雪の女王』で、割れた鏡の欠片がカイの眼に入って、心に刺さる。

そのせいでカイは人が変わるのだけれど。

私の中では、カイは心が凍ってもう何も感じなくなる、そんなイメージを勝手に持っている。

私もずっと、何も感じない、心が動かされなくなっていた。

生きている意味を考えるのは詮ないことと割り切れずに。

今日一日、生きていたらエラい、そう自分に言い聞かせていた。

そんな日々の中で、ふわり、心が動く瞬間があって。

その愛しさを覚えておきたいから、書き留めておく。

母とスーパーに行って、まとめて食材を買う。

これで何日賄えるかな、そう思うとゲームみたいでワクワクする。

家計簿を付け始めたのも、同じ感覚。

生まれてはじめて、ハンバーグを作る。

豆腐入りの挽肉を両手にパンパンと当てて、全方位にタネの欠片を飛ばす。

形ぐちゃぐちゃになったけれど、これもまた美味しい。

パン屋に行った帰り道、公園の中を散歩する。

樹々の青さを今の私は持て余して、視線を落とす。

枝葉の影が優しい。土の下で伸びる根に安心する。

ZOOMで観音気功。

足の裏から大地のエネルギーがぐんぐん入ってくる。

下半身がしっかりと根付いて、上半身が軽く自由になって。

「生きていてよかった」

突然と、想いが浮かび上がって来て

身体を動かしながら、涙が頬を伝う。


どんなに頑なに、凍え縮まっていても、

心、動く。

その衝動は、誰も、私も、止められない。

＊昨年の春から、土屋しずかさん（チネイザンプラクティショナー、Tao of Life主宰）の「女性のためのタオクラス」で観音気功をオンラインで教えて頂いています。観音気功がどれほど私の助けに、生きる杖になってくれているか、言葉に出来ない位です。本当にありがとうございます。

「無条件の愛の気功」と呼ばれる観音気功は、身体は勿論、心が行き詰まった時にも、私の中に、愛の流れを作ってくれます。

詳しくは、土屋しずかさんのサイト『Tao of Life』をどうぞご覧ください。

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【今日の一枚】根と葉影、同じ樹の天地が一緒に在るんだなぁ。

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