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一夜限りの港区女子1

社会人1年目のころの話。
1期上の先輩でめちゃくちゃ美人な方がいた。

学生の頃はモデルもやっていたらしい。


お顔も素晴らしかったけど、
私は性格も大好きだった。


優しい人とかでは決してない。
清々しいくらい利己的で、
ワークライフバランスのライフに全振りしてるようなタイプだった。


自分が納得いってなければ空気を読んで合わせるとかしない。
しかし他人にはあんまり興味なさそう。


人に合わせて顔色伺う私とは真逆の人。
そこにしびれる!憧れる!





そんな先輩がある日声をかけてきた。


「今度知り合いのホームパーティーに一緒に行かない?」


当時は港区女子って言葉もなく、
社会人1年目のまだ擦れてなかった私は


「宅飲み的なやつかな?」


なんて思いながら、行きますと返答。
コミュ障のくせによくもまあ。


「よかった!ちょっと綺麗な格好で来てね」




パーティー当日の仕事終わり、
制服から花柄のワンピに着替え、先輩と会社の外で待ち合わせ。



「今日は私のこと下の名前で呼んで。会社の後輩じゃなく友達ってことにするから」



いつもは名字に「さん付け」で呼んでいた。
下の名前?なんでだろ…



新宿から大江戸線に乗り、六本木で下車。


華やかな女子が数人集まってて、
みんな先輩の知り合いだった。


「おつー!この子友達の茜」

「よ、よろしくお願いします」



知らない女子たちはみんなキラキラの笑顔で



「初めまして!そのワンピ可愛いね♡」
「茜ちゃんよろしくねー♡」



ってな感じで私を歓待。
コミュ力高!
そして美人ばっかりだった。


みんなでぞろぞろ移動し、
着いたところは



ミッドタウンのレジデンス。

は!?




待って、え?
こんな東京タワー見える事ある?
まだ廊下だけど!?



これは私の知ってる「宅飲み」なんかじゃあ
断じてない!!


他の皆さんは特に東京タワーに感動するでもなく、


「遅くなりましたぁ♡」



と一室へ入っていった。


しかしびっくりなのはマンションだけじゃなかった。
もはやリアル東京カレンダー。



次、【今日は誰の誕生日なの?編】


よろしくお願いします。

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