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交番前に仁王立ちの女



活動を再開したマッチングアプリで、
早速お会いすることになった男性は
有名私立大院卒の5歳年上の方。


アプリ上でのメッセージはとても普通。


私の質問に答え、こちらにも質問したり話題を振ってくれスムーズにやり取りできてた。



ある日曜のお昼にスケジュールをfixし、
当日せっせと電車で向かっていると



「ちょっと遅れます。改札を出た、交番あたりで待ち合わせしましょう」


とメッセージが来た。


私15分くらい前には着いちゃうよ。
ぴえん🥺


「分かりました!お待ちしてます」




そしてそこから永遠に交番の前で仁王立ち。
寒すぎて、もはや交番に入ってしまいたかった。



「ちょっと道をお尋ねしたいんですが、人生に迷ってます」

あるいは

「落とし物探してます、もう2年くらい前から彼氏という存在を」


吹き晒しの下、交番を恨めしそうに見つめる女
Like a マッチ売りの少女。


いや、仁王像。



30分ほど吽の顔をしながら待っていると
上下動ほぼゼロの不思議な歩き方で近づいてくる男性が!

おや?何か不思議な帽子をかぶってらっしゃる。
その星のマーク…

人民帽ってやつかな?


「茜さんですか?」



いやもう茜ではない誰かであってくれ私。


「…はい!そうです!😊」
一拍遅れたが元気にお返事!

よし!
今日は人民解放軍の人とご飯に行くっていう特殊イベントの日や!


「さっそくご飯行きましょうか!😊」


アルカイックスマイルで促すも、


「遅れてきてあれなんですがワイン買いたくて。
先にそっち行ってもいいですか?」



え!?!?

それは私と解散してからでも行けない!?



今解散したろか!?
と言い出せるほど強いメンタルはなく、

「いいですよ😊ワインお好きなんですか?」

とノコノコついていく仁王像。
終始虚無の笑顔で。



虚無主義(きょむしゅぎ、英: Nihilism、独: Nihilismus)
とは、今生きている世界、特に過去および現在における人間の存在には意義、目的、理解できるような真理、本質的な価値などがないと主張する哲学的な立場である。(Wikipedia)


あーら♡私にぴったり♡
価値などない。


結局ワインを買うのに付き合い、
ランチをその辺の適当なお店でサクッと食べ、
謎のギャラリー?画廊?を見てまわり解散。

長い1日だった。


こうしてコツコツ会っていくしかないんだろうけど、無理ゲーすぎるな婚活。

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