メロディー(ふきのとう)を聴くと、キュンとなる件について
どういう訳か昔から、
ふきのとうのメインボーカル、
細坪基佳さんの歌声に癒されてしまう。
大泣きの赤ちゃんが、ビニール袋のガサガサという音に泣き止んでしまうような、やすらぎ?とでもいうか・・・。
中でも多感な高校1年生の頃、深夜ラジオで初めて聞いた
ふきのとうの「メロディー」
行ったこともない北国の夏の風景が広がった。
鄙びた駅の夕暮れどき、
いつも見かける自転車の可憐な少女。
青年は、一世一代の勇気をもって
声をかける・・・。
駅前を少し離れると、急に寂しくなる田舎道。
自転車を押しながら、青年と歩き出す少女のとまどい。
いつの間にか街灯は途絶え
見上げる空には満点の星。
ガチャガチャとした、都会育ちの自分には
すべてがスクリーンの中でしか見たことがない世界。
幾度となく繰り返された、短くも、ときめく
駅から自宅までの、大切な時間。
デートと呼ぶには、あまりにも幼く
交わす言葉もたどたどしい。
黄色や朱色に色づく、山々の装い
長く、凍てつく白い道
青葉が薫り、雪解け水の流れる用水路
そして、初めてふたりで歩いた夕焼けの坂道
心地よい旋律にのせて
優しく語るような、細坪さんの歌声
なによりも、彼らふたりには
北国に住む人に特有のやさしさがあふれています。
素直に、そして真面目に大人になり
堅く結ばれたふたりの若き日を青年は振り返る
この清らかな曲を聴くたびに、
ほのかに芽生えた、恋ごころ
憧れに似た、ときめき
いくじなしの、そら元気・・・。
シャイで純粋な、あの頃に戻ってしまい
まことに恥ずかしながら、キュンとなってしまうのです。
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