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特別講座 「読まれる」文章の書き方

 2019年にビザスク社で行った、広報や仕事でライティングをするかた向けのイベントの再録を公開いたします。当時、お話した内容をなるべく簡潔にポイントを整理してみました。

◆文章を書くときの重要な2つのポイント


① 文章を読むということは苦痛を伴う作業と理解を!

→文章を読んで貰うということは人に苦痛を強いる行為であると理解した上で文章は作るべきです。記事やリリースは巧みな表現に価値がある小説とは違うので、平易で読みやすい文章を書くべきだと考えてください。


良い文章とは興味を持たれる文章である

→結論から述べると、よい文章とは上手い下手ではありません。では何が良い文章なのか。それは文章の中に「ドラマ」があるか否かということです。
映画、音楽、小説、全ての表現、メディアにとっていかにドラマを描くのかというのがメインテーマとなっています。それは広報文であっても同じであり、説明的であったり、一方的に売上げや商品の効能を宣伝していては読者の興味を引くことは難しくなります。
 その会社や商品、サービスにどのような「ドラマ」があるのか。もしくはイベントにドラマ性を持たせることが出来るのか。それをを描ければ、広報文であってもその文章は大きな商品価値を持つことになります。


誰でも文章が上手くなる基本テクニック 


~文章作成には特別なスキルは必要ありません。簡単に文章が上手になる㊙技術をここで紹介いたします。

重要なのは推敲作業

→特に書き慣れていない人は、文章を声に出して読み上げてみる。声を出して読めば、文章のおかしさやリズムの悪さを体感的に感じることができる。スムースに読める文章になれば、それは上手い文章になったということ。

構成が全てを決める

→文章構成の基本として「起承転結」が有名であるが、起承転結に拘る必要はない。書くべき項目を4つあげほどあげていけば、それを並べてみることで構成を作ることができる。論点整理をして、必要性に応じて要素を断捨離する。構成が決まれば、あとは自ずと書くべき内容は決まっていく。

◆記事を出す前に確認するべき4つのポイント!

ポイント① 読みやすい文章になっているか。 

→読みやすくするテクニックとして「シンプルでキャッチーなタイトル」、「簡潔でわかりやすいリード(記事前の紹介文)」、「要点をおさえたシンプルな小見出し」を付けてあげることも大事です。パっ”5秒”見て何が書いてあるか理解できるものにするというのは、極めて大事です。

ポイント② 見やすいレイアウトになっているか。

→ネット記事を自社メディアであげるときは、段落、余白を多めにする。リリースや記事を発表するときも文字がビッシリとなってないか配慮する。適度な余白を保つことで重要な文章や、“パワーワード”が目に飛び込み易くなる。つまり面白い情報が目に入ってくるようなレイアウトにしているかを確認するということです。

ポイント③ 平易な言葉になっているか。

→読みやすいと共通するが、多くの読書を想定する場合は専門・ビジネス用語は最低限のほうがよい。一つのリリース、記事で二つまでくらいでしょうか。専門用語が二つくらいですと、文章のアクセントとしてちょうど良い加減になります。
用語がわからず読者を置いてきぼりにすることを防ぎたいものです。読者目線に立って、どうしたら共感を得られるのか、どうすれば頭にもスッと入ってくるのかを考えましょう。
 企業人はビジネス用語を多用して説明しがちですが、リリースを読む人はメディア人であり他ジャンルの人たち。優しく平易な文に変えてあげることも読者ファーストな”誠実な”編集作業だといえます。
 理想は「中高生」が読んでも分かる内容です。

ポイント④ 忖度で面白い情報を削っていないいか?

→よくパブ記事で顕著なのが、広報判断で社長や会社の面白いエピを削ってしまうことです。広報としてはリスク管理と考えたとしても、無味乾燥な記事になってしまうと読者は興味を失ってしまうので本末転倒です。
 例えば社長が「来年は店舗数を500から1500にします! 日本制覇しますよ」と語った言葉を、広報が出てきて「実現できないとまずいから」とか「社内数値は秘密にしたい」という判断で削ることがあります。結果、「日々、成長です」みたいな文章に収まるのですが、言葉が弱くなることでメディアや読者が興味を失います。
 メディアは社長のキャラが面白いか?を見るわけであり、読者も「三倍とか刺激的なこと言う人だ」と感じ興味を持つものです。

◆まとめ 「楽しい」を伝えよう

どのような文章も「面白い(もしくは記者個人的な視線で「重要」だと感じたこと)」を伝えるのがメディア肝と考えてください。

◆追記 学びのビジネスとは

同イベントを開催しているビザスクは、コンサルのマッチングサービスを行う会社です。1時間から安価で依頼できる「スポットコンサル」という面白いビジネスです。ご興味ある方は以下のリンクから覗いてみてください。上記のイベントでは、参加者の記事やリリースを僕や編集者が公開添削する時間もあり盛り上がったイベントとなりました。

 蛇足ですがビザスク社の依頼で赤石もコンサル登録しております。よかったらプロフィールページを見てみて下さい。

noteでは中級者以上を対象として、「プロの文章術」連載をしております。業界のプロにインタビューしてそのノウハウを聞いています。多くのプロの方に愛読入して頂いており高評価を頂戴しています。課金制で恐縮ですが、ご興味あったら覗いてみて下さい。



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