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第77回ゴールデングローブ賞(2020) 予想、所感(独断と偏見に基づく主観)

12/9にノミネートが発表されました。なので、予想とか書きます。(ドラマ、作曲賞を除く)

全体を通して、感じたのはNetflixが中心になってます。作品賞10個のノミネート作品のうち4作がNetflixという快挙。Netflix作品に対してかなり寛容な風潮が見受けられます。オスカーもNetflixが中心になると思う。(オスカーでは、Netflix嫌いな会員が特定の作品に集中して、投票する恐れもある。)
昨年に比べて、気になる映画も多くて、当たり年だと思います。作品賞、監督賞、脚本賞全てにノミネートしたのが、The Irishman/Once upon a time... in Hollywood/Jokerの3作品。特に批評家のスコアも高く、前哨戦で順調なThe Irishman/Once upon a time... in Hollywoodはアカデミー賞でも、かなり期待できそう。
ノミネート漏れしたのが、Uncut Gems,Little Women,Ford v Ferrariの3作品。俳優だとアダムサンドラーロバートデニーロが漏れたのがかなり意外だった。(特に俳優2人)

ノミネート数ランキング(3部門以上)
6部門 Marriage Story
5部門 The Irishman/Once upon a time... in Hollywood
4部門 Joker/The Two Popes
3部門 1917/Knives Out/Parasites/Rocketman

・作品賞(ドラマ部門)

作品賞(ドラマ部門)
タイトル/配給/metascore・tomatometer/受賞ノミネート数(12/13現在 IMDb調べ)
The Irishman/Netflix/94・96/18受賞60候補
Marriage Story/Netflix/94・96/28受賞50候補
1917/Universal/83・93/8受賞35候補
The Two Popes/Netflix/75・87/7受賞16候補
Joker/Warner/59・68/13受賞41候補

予想
本命:The Irishman 対抗:Marriage story 大穴:Joker

最激戦な部門。個人的には、The two popes以外はどれが獲ってもおかしくない。
中でも、The Irishman監督、脚本、デニーロを除いたキャストが順当にノミネート。前哨戦では他の作品を1歩リード。デニーロが主演男優賞にノミネートされなかったことがマイナス。
Marriage story最多ノミネートも、監督賞ノミネートならず。
1917公開前は下馬評最有力候補だったものの、評価が落ち着いてる。
Joker興行収入、話題性は十分。ただ、昨年のBohemian Rhapsodyの例があるし、ヴェネチアを獲ったことがプラス要素。アメコミであることと、批評家のスコアが伸び悩む。

・作品賞(ミュージカルコメディ部門)

作品賞(ミュージカルコメディ部門)
タイトル/配給/metascore・tomatometer/受賞ノミネート数(12/13現在 IMDb調べ)
Jojo Rabbit/FOX searchlight,FOX/58・79/7受賞29候補
Knives Out/Lions Gate/82・97/7受賞15候補
Rocketman/Paramount/69・89/4受賞30候補
Dolemite is my name/Netflix/76・97/6受賞20候補
Once upon a time... in Hollywood/Columbia,SONY/83・85/15受賞62候補

予想
本命:Once upon a time... in Hollywood 対抗:Jojo Rabbit 大穴:特になし
ドラマ部門に比べ、小粒揃い。ここは夏公開ながら5部門にノミネートを果たし、前哨戦好調なOnce upon a time... in Hollywoodが最有力だと思う。トロントの観客賞を受賞したJojo Rabbitが対抗。

・アニメ賞**

アニメ賞(タイトル/配給)
Frozen 2/Disney
Missing link/United Artists Entertainment LLC
Toy story 4/Disney
How to Train Your Dragon: The Hidden World/DreamWorks SKG
The Lion King/Disney

本命:Toy Story 4 対抗:特になし
アニメ部門はディズニーばかり。批評家のスコアが高いトイストーリーが獲りそう。

・作品賞(外国語部門)**

作品賞(外国語部門)タイトル/国
Parasite/韓国語
The Farwell/中国語
Portrait of a Lady on Fire/フランス語
Les misérables/フランス語
Pain & Glory/スペイン語

本命:Parasite 対抗:The Farwell
二つの争いになると予想。ポンジュノ最新作のParasiteが一歩リードかな。

・主演男優賞(ドラマ部門)**

主演男優賞(ドラマ部門)
Adam Driver(Marriage Story)
Antonio Banderas(Pain & Glory)
Christian Bale(Ford v Ferrari)
Joaquin Phoenix(Joker)
Jonathan Pryce(The Two Popes)

本命:Joaquin Phoenix 対抗:Adam Driver
ホアキンこれ逃したら、泣いちゃいます。(ホアキンファンです、私)
カイロレンは前哨戦好調

・主演女優賞(ドラマ部門)**

主演女優賞(ドラマ部門)
Charlize Theron(Bombshell)
Cynthia Erivo(Harriet)
Renée Zellweger(Judy)
Saoirse Ronan(Little Women)
Scarlett Johansson(Marriage Story)

本命:Renée Zellweger 対抗:Scarlett Johansson
前哨戦の動きを見てるとレニーさんが好調。スカヨハは話題性と作品の後押しで獲得できるか。

・主演男優賞(ミュージカルコメディ部門)**

主演男優賞(ミュージカルコメディ部門)
Daniel Craig(Knives Out)
Eddie Murphy(Dolemite Is My Name)
Leonardo DiCaprio(Once Upon a Time... in Hollywood)
Roman Griffin Davis(Jojo Rabbit)
Taron Egerton(Rocketman)

本命:Eddie Murphy 対抗:Leonardo DiCaprio
実在の人物を演じたエディが一歩リードか。作品の勢い的には、ディカプリオにもチャンスはあると思う。

・主演女優賞(ミュージカルコメディ部門)**

主演女優賞(ミュージカルコメディ部門)
Ana de Armas(Knives Out)
Awkwafina(The Farewell)
Beanie Feldstein(Booksmart)
Cate Blanchett(Where'd You Go, Bernadette )
Emma Thompson(Late Night)

本命:Awkwafina 対抗:特になし
正直なところ、あまり情報がない。The Farewellの評価は非常に高く、珍しいアジア系俳優の受賞はあり得る。

・助演男優賞**

助演男優賞
Al Pacino(The Irishman)
Anthony Hopkins(The Two Popes)
Brad Pitt(Once Upon a Time... in Hollywood)
Joe Pesci(The Irishman)
Tom Hanks(A Beautiful Day in the Neighborhood)

本命:Brad Pitt 対抗:Al Pacino,Joe Pesci
実は助演男優賞が作品賞ドラマ部門に匹敵する超激戦。全員がオスカーのトロフィーを所持しており、ブラッドピットを除いた4名は全て演技部門でのオスカー経験あり。まさに名優の戦い。
パチーノとペシの票割れは逃れられない。よって、前哨戦で好調なブラピに軍配が上がると予想。

・助演女優賞**

助演女優賞
Annette Bening(The Report)
Jennifer Lopez(Hustlers)
Kathy Bates(Richard Jewell)
Laura Dern(Marriage Story)
Margot Robbie(Bombshell)

本命:Laura Dern 対抗:Margot Robbie
前哨戦で順当に勝ち星をあげているLaura Dernが最有力候補。Marriage Story無冠で終わることは考えにくい。Marriage Storyの中で、最も勝ち星が見えるのがこの部門。対するマーゴットはFOXのセクハラ騒動を扱ったドラマに出ており、現代の風潮と噛み合い、受賞も考えられる。

・監督賞**

監督賞
Bong Joon Ho(Parasites)
Martin Scorsese(The Irishman)
Quentin Tarantino(Once Upon a Time... in Hollywood)
Sam Mendes(1917)
Todd Phillips(Joker)

本命:Martin Scorsese 対抗:Quentin Tarantino 大穴:Bong Joon Ho
この部門も非常に激戦。名監督揃い。この賞を取れば、作品賞やオスカーにも手が届く可能性が高い
スコセッシにとって、アイリッシュマンは彼のギャング映画のベスト盤的作品。彼は意外と賞に嫌われている。オスカーを手にしたのは、レイジングブルでも、タクシードライバーでもなく、まさかのディパーテッド。この背景を考え、これだけのキャストを集めて大作を作り上げた監督の編集力と手腕は疑いようのない。やはり、スコセッシが最有力であると考えるのが普通だと思う。
次点はタランティーノだが、ライバルが強いく、粒揃いすぎて、票が集まらない気がする。

・脚本賞**

脚本賞
Anthony McCarten(The Two Popes)
Steven Zaillian(The Irishman)
Noah Baumbach(Marriage Story)
Bong Joon Ho(Parasites)
Quentin Tarantino(Once Upon a Time... in Hollywood)

本命:Quentin Tarantino 対抗:Noah Baumbach 大穴:Bong Joon Ho
この部門も混戦で、読みにくい。ただ、脚本賞といえば、タランティーノ。作品、監督、脚本全てにノミネートしていることも考え、期待出来そう。

ドラマ部門、知識がなくてわからないんすよね。去年、一昨年と好きなドラマが受賞してたのがいい思い出です。

アメリカンクライムストーリーS2のヴェルサーチ暗殺でクナナン役を演じた、ダレンクリス。素晴らしい怪演だった。

ファーゴS3で双子を演じたユアン。彼も素晴らしい演技でした。


おわり

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