〈点字ブロックと、将来の夢〉

困った事があったので、両親に尋ねたところ、
「あの服屋の人のところに行ってみなさい。」
どうやら、坊主頭に髭面なので、逆さにしても成り立つ様な顔らしい。

行ってみた。
お香の匂いが良い香り。
よくわかんないけど心地よい音楽が流れていた。
麻生地の服屋らしい。
曰く、世界で一つしかないきのこも育ててるって言っていた。(どんなきのこか怪しいが。)

そんなことはまずどうでもよくて、さくらんぼ東根駅前の点字ブロックがボッロボロなのを相談した。

そしたら眉間に皺を寄せた雰囲気を感じ取った。だから怖くなって帰った。

ある日、ネットで市議会を聴いていると、市長と警察署長と建設課長にブチギレている男が喋っていた。

「ふざけんなおめーら東根全土、歩いて見渡して来い！」
言葉が汚いと思った。

それから程なくして、点字は修復されていて安心して歩ける様になった。

また服屋に行ってみた。
男たちの笑い声しか聞こえないから、女の人には興味持たれないんだろうと思った。

服屋に行ったら、会えるにーちゃん
なんでも話せる、服屋のにーちゃん


髭も剃らないし、いっつも坊主だし、声も潰れているけど、あの人が着てる服ちょーカッケーと思ってるから、ちょっと高いけど、働いたら俺も買おう。
視力が無いから全然わかんないけど。

なので将来の夢は、服屋か政治家かきのこ屋です。