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差別化戦略

総論

差別化戦略というのは、とにかく競合相手と違っていれば良いというものではありません。
当然、劣っている方向で差別化しても全く意味がありません。

まず頭に置いていただきたいのは、「顧客にとって価値のないところで差別化しても意味がない。」ということです。
あくまで、差別化というものは、「顧客により良い価値を提供する」 ということがその本質です。


この点については、よく勘違いしている方を見かけます。
典型的なのは、スキルや知識レベルの高さが、そのまま差別化になると考えている方です。
顧客の悩みや問題を解決するところと関係のないところで、いくら高いスキルや知識を有していても差別化にはなりません。
高いスキルや知識を使うことによって、競合相手では解決できないような難しい問題でも解決できるようになって、はじめて差別化ができているということになるのです。

差別化の方法は、次の3つです。

1. サービスそのものでの差別化
2. 提供方法での差別化
3. 顧客対応力での差別化

サービスそのものでの差別化

まず、サービスそのものでの差別化が最初に考えるべきものです。
その差別化の典型的な方法は、次の3つになります。

① スピード
これは、同じことを競合相手よりも早くできるということです。
何らかの案件処理を依頼された場合、当然、その処理にかかる時間は短ければ短いほど喜ばれます。

② 高品質
次に、同じことをよりよくできるということです。
同じように案件の処理をしたとしても、より丁寧でより良い結果のでる方がいいに決まっています。誰に頼んでもやってくれるであろうというレベル程度のサービスを提供しているようでは、顧客は選んではくれません。

③ 差異化
さらに、競合相手とは違うことができるということです。
同じ案件を処理する場合でも、例えば、その時々にきちんと分かり易い説明をする、あるいはきちんと最後に成果物をきれいに整理して渡すといったことを他の競合相手がやっていないようなことができている場合には、案件処理のスピードや品質が同じであれば、これだけでも顧客から選んでもらえることになります。

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提供方法での差別化

次に、提供方法での差別化を考えます。
その差別化の典型的な方法は、次の2つになります。

① スピード
より早くサービスを提供するということです。
相談の申し込みをしてから何日も待たされるのは誰だって嫌なものです。同じようなサービスの提供を受けるのであれば、当然、早く提供を受けられる方を顧客は選択します。

② 利便性
より便利に簡単にサービスの提供を受けられるということです。
例えば、相談の申し込みをネットで手軽にできるとか、あるいはこのご時世では、相談そのものをZoomなどで簡単に受けられるといったことです。
今は特に、この利便性もあなどることができません。

顧客対応力での差別化

最後が、顧客対応力での差別化になります。
その差別化の典型的な方法は、次の2つになります。

① 安心・信頼
同じサービスの提供を受けるのであれば、当然に安心、信頼できる方が選ばれることになります。
丁寧に説明してもらえる、電話で適時の対応もしてもらえるなど、安心、信頼のポイントは様々です。
提供されるサービスの対価がそこそこ高価であれば、対応を安心して任せられるところに依頼をしたいというのが顧客の本音でしょう。
特に高額な場合やその依頼者が法人の場合には、若干価格が高くても、信頼できるところに任せたいということが多くなりがちです。

② 情報提供
顧客は、普段から必要な情報を提供してくれている、あるいは相談の際に問題となっている案件について詳細な情報を提供してくれるところに依頼をしたいと考えます。
普段から必要な情報を提供しているというのは、例えばメールマガジンやブログでの情報発信を普段から行っていることが考えられます。
常日頃からそういった情報発信をしているということは、①の安心・信頼にも結びつきます。
また、相談の際に問題となっている案件について詳細な情報を提供するというのは、例えば、相談に答えるために必要最低限な情報を提供するだけでなく、考え得る複数の選択肢を示したり、どのような結果になるのかを示したりするということです。

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