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文フリで短歌同人誌出すときの覚書

あかみです。
みなさんは文フリこと文学フリマというイベントをご存知ですか。

自分が人に紹介するときは、"文芸版のコミケ"と説明しています。
文学の同人誌やZINEやフリペやその他諸々が売られている即売会です。

文学フリマは、作り手が「自らが〈文学〉と信じるもの」を自らの手で作品を販売する、文学作品展示即売会です。小説・短歌・俳句・詩・評論・エッセイ・ZINEなど、さまざまなジャンルの文学が集まります。同人誌・商業誌、プロ・アマチュア、営利・非営利を問わず、個人・団体・会社等も問わず、文芸サークル、短歌会、句会、同人なども出店しています。参加者の年代は10代〜90代まで様々です。現在、九州〜北海道までの全国8箇所で、年合計9回開催しています。(公式サイトより引用)

公式サイトより引用

すごい、小説の次のジャンルが短歌!! こんなことある……?
来場したら納得するくらい、文学フリマでの短歌ブースはかなり盛り上がっています。

aboutのページでは「小説・物語・詩・俳句・短歌・ノンフィクション・エッセイ」となっていることから、短歌ブースが最近めきめきと数を伸ばしている様子がうかがえます。すごい。

今度数年ぶりに文学フリマでブースを持ってみようと思ったので、文学フリマで短歌ブースを出すときの個人的覚書をまとめようと思います。


まずは申し込もう

文学フリマは東京、大阪を中心として、それ以外の全国各地で定期開催されています。

公式サイトで自分の地域での便利な場所の開催スケジュールを調べてみましょう。
東京は年二回開催で最も規模が大きいので、東京で参加できると一番「ザ・文フリ」の空気を味わえると思います。

基本的なことは先ほどのページを見れば詳細に書いてあります。
出展料は6,500円。

注意点
・入力項目が多いので、初出展のときは余裕を持って申し込みしましょう。
・出展申し込み時のジャンルによってMAP配置されるので、ジャンル選びは慎重に。
・東京は特に、出展できるか抽選になる場合があります! 必ず出展できるわけではないので注意です。
・知り合いも出展する場合は、ブースを連結して出展することも可能なので事前に相談しておくと良さそう。

印刷所選び

まずは出展物の締め切りを決めましょう。
締め切りを決めるためにはまずは印刷所選びから。
印刷所を決めて、文学フリマまでに準備するにはいつ入稿すればよいかの目安を確認しましょう。

印刷所選びに迷う場合は、同人誌の奥付けを見ると書いてあるので、悩んだらチェックしてみると良さそう。自分がよく名前を聞くのは以下。
この世にはたくさんの印刷所があるので、自分のしたい製本ができる印刷所や印刷部数ごとの価格などを比較して、自分に合った印刷所を探しましょう。

しまや出版

スタッフさんがとにかく丁寧。文芸セットや、文学フリマ用のフェアなどもあるので出展者にやさしい。

ちょ古っ都製本工房

とにかく安い。かといって印刷の質がすごい低いかと言われるとよくわからない。特に紙や印刷にこだわりがなく、値段を抑えたい場合におすすめ。

自分で印刷する

少部数の場合は、自分で印刷しても良い。各種コンビニのネットプリントで冊子印刷ができる他、自宅コピー機で本文と表紙を印刷して、ホッチキスで綴じれば本ができます。4ページ以上あれば立派な本!!!!

原稿を頑張る

締め切りに向けてとにかく書く。

出展物について考える

何をどれくらい並べるか考えて、それを準備しましょう。

同人誌の部数

20〜50部程度準備すると良さそう。
事前にある程度の宣伝効果が見込めている場合や、謹呈分が多い場合は50〜100部程度。
事前にかなりの宣伝効果が見込めている場合や、今後継続的にイベントで売る、また自家通販やBoothで販売/各種書店に卸したりする場合は100〜200部以上程度あっても良さそう。

印刷所で印刷を頼む場合は、イベント会場に直接搬入できる

値段設定

印刷費用(+イベント出展費)/冊数
くらいの額を設定すると良い。将来的に同額でBoothや自家通販を行う場合は、販売手数料や送料をどうするか考える必要有り。
Boothで販売すると5%程度の手数料と送料がかかる。イベントでの頒布価格を赤字にしてしまうと、その後の通販でかなり赤字になってしまう場合も。)
今後継続して本を出したい場合はある程度黒字になるような価格設定を考えることが大事です。
また、同人誌の印刷所では多くのところで早割があるため、それらを利用して印刷費用を抑えることができると、結果的に頒布価格を抑えられるので良さそう。
また、印刷冊数に適した印刷所や印刷方法を調べるのがおすすめ。

他にあったらいいもの

フリーペーパー

A4やA3のフリーペーパー。単価が安く準備できて、直前の準備でも間に合う(もはや当日増刷もできる)ので、余裕があったらつくってもいいかも。
当日店番中に「フリーペーパーあります〜」と声がけできる。

名刺

作りたければ作ろう。

出展に向けて準備する

原稿作業と並行して、出展準備を進めましょう。
基本的には頒布物がなにかあればOKですが、ブースにもこだわりたい人はいろいろ準備すると良さそうです。
#文学フリマ や #文学フリマ東京 #文学フリマ大阪 などのハッシュタグで検索するとブースの設営画像が出るので、そちらを参考にしましょう。

テーブルクロス
白や黒、または頒布物に合わせた色を選ぶとベター。
ブースの机サイズと、前面を覆えるサイズを選ぶと良い。

ブックスタンドなど本を立てて置けるもの

見本誌などを立てて置くと通りがかった人の目に留まりやすいです。

値札/値札立て/ポスター/お品書き

当日ブースの机の上に説明の紙類があると、参加者が手に取りやすいです。特に値段は記載しましょう。新刊/既刊の記載や、内容(個人歌集、短歌連作+企画、一首評 など)がわかるPOPなどがあると良い。

お釣り/トレー(受け渡し用)/お釣り入れ(お札・小銭をしまう)/冊数メモ

事前に頒布価格に合わせたお釣り用の小銭を用意しましょう。お金を直接やりとりしたくない場合はお金の受け渡し用のトレー、またお釣りを入れておく箱(お菓子の空き箱などでも)があると良いです。何が何冊売れたか書いておくメモもあると良い。

包装系

こだわりたい場合や、頒布物が薄い/小さい/細かい場合は紙袋やPP袋や、袋を留めるためのシール/マスキングテープがあってもいいかも。なくてもぜんぜん大丈夫です。

文具類

ハサミ、セロハンテープ、養生テープ、ガムテープ、マスキングテープ、太字ペン、画用紙/コピー用紙(当日「売り切れ」や「不在」などを書いて置いておける)
ゴミ袋(ビニール袋)
このあたりは念の為準備しておくとベター。当日コンビニでも買える。

差し入れ

渡したい人がいれば。

イベント直前準備

さあもうイベント目前!
準備も大詰めです。

荷造り
当日絶対焦るので念入りに。
本は重いし備品も重いので、当日運べる重量/サイズ感か確認しましょう。
運ぶのが難しい場合は宅急便での搬入/搬出を考えましょう。
当日へのルートを考えて、電車での乗り降りが可能な量かなど検討しましょう。

告知
Twitterなどでぜひお品書きや頒布物の告知をしましょう。

よく寝る
大事。

イベント当日準備

無事に当日が迎えられた〜〜〜!
ご飯や飲料、のど飴などを事前に買っておくとよいです。
当日は意外とあっという間です!

挨拶
会場に着いたらまずはブースの左右の人に「今日はよろしくお願いします」と挨拶しましょう。
このあと一日中近くにいる人たちなので……。

設営・告知
ブースを設営して、Twitterで告知しましょう。

見本誌提出
新刊はすべて一冊見本誌として文フリ事務局に提出が必要です。規定の時間までに提出しましょう。(このとき、本に見本誌シールをテープで貼る必要がある気がするので、セロハンテープがあると良い)
この見本誌は、当日は見本誌コーナーに置かれ、文フリ終了後は日本大学藝術学部文芸学科資料室に収蔵されます。
見本誌について詳しく知りたい方はこちら

当日

これで事前準備は終わりです。
あとは文フリを楽しみましょう!

終わりに

こうやって書き出してみると多いですが、やってみると意外となんてことないです。
とりあえずえいやっと申し込みする気持ちが大事!
準備は後からなんとかなります。
みなさんの文フリが楽しいものになりますように祈っています。



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