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【特別講義】新科目「情報Ⅰ」の攻略法 第1回『プログラミング』(共通テスト編)

Q3.共通テストで出題されるプログラミングの問題にはどのような特徴がありますか?また、対策としては何をすればよいでしょうか?

 Q1.でプログラミングの問題を解くことを,レシピを見ながら料理を作る主婦(主夫)に例えてお話ししたのは,共通テストで出題されるプログラミングの問題にはあらかじめプログラムコードが書いてあって,その一部が穴埋めになっているからです。つまり料理でいうならば,レシピがほとんど書いてあって,その中の穴を埋めるだけでよい,というイメージになります。プログラムのコードを読む訓練を積めば,穴埋めの解答はすぐ予測できるようになります。

 また共通テストの場合,1か所を間違えたとしても,他の答えが合っていればその分の点数はもらえます。本物のプログラムの場合は,1つでも間違えると正しく動く可能性は低くなり,プログラムとして成り立たなくなってしまいますが,共通テストの問題は例え1問だけ間違えても他が合っていれば点数がもらえるので,そこは気楽に考えればいいのではないでしょうか。

 そして対策ですが、やはりプログラミング関連の練習問題をたくさん解いて演習するのが一番です。現在大学入試センターから公開されている共通テスト「情報Ⅰ」のサンプル問題はもちろんのこと,センター試験時代から行われている「情報関係基礎」の中にもプログラムに関する出題があるので,それを活用しましょう。また時間に余裕があれば,そういった過去問で出題されているプログラムを自分のパソコン上で丸写しにしてみて,実際にどう動くかを確かめてみると,より理解が深まると思います。

Q4.最後に、「情報Ⅰ」を勉強している高校生に応援メッセージをお願いします。

 プログラミングとデータの活用は共通テスト「情報Ⅰ」の中核となる範囲です。問題文も長いものが出題される可能性が高いので,注意深くかつ素早く読み解きながらここで点数を稼げるように勉強していきましょう。


次回はもう1つの注目分野、「データの活用」についてお話をしていただきます!

 

岡野 英樹(おかの・ひでき)

佼成学園中学校・高等学校の情報科教諭。実教出版情報教科書「情報Ⅰ Python」「情報ⅠJavaScript」指導用教科書を執筆。授業研究「情報Iを見据えたプログラミング教育~学習者の独自設計を可能にさせたミニチュア配膳ロボットのプログラミング教材の開発と実践と評価~」で令和4年公益財団法人東京都私学財団賞を受賞。慶應義塾大学院政策・メディア研究科修了。
「情報Ⅰ」はどうしてもスキルによって進度の差が出てしまう教科なので,課題設定を工夫しすべての生徒に飽きさせない授業設計を心掛けている。

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