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受胎告知または夢のお告げ

小さい女の子に手を引かれて

切符を買って電車に乗る夢を見た

と長女がまだお腹にいる頃元夫が言っていた

女の子なのかな

しばらくして私も赤ん坊に乳を含ませる夢を見て

上から赤ちゃんの顔を見下ろすと

睫毛が瞼に沿ってびっしり生えていて

まるで鳥が羽を広げたみたいに

目の端に向かって上向きに弧を描いていて

それが元夫の目元にそっくりだったを

よく覚えている

やっぱりこの子、女の子だ

私も確信して

二人で女の子の名前を考えた

でも実は考えたというほどは悩まなくて

彼の父親の名前から漢字を1字もらって

二人の好きな音楽にちなんだら

名前はすぐに決まって

今でもなかなかいい名前を付けたなと

気に入っている

あの小さな手を握って離さなければ

彼の行き先は違っていたのかもしれないなんて

それは私の思うことであって

彼は彼の人生を生きるだけで

どこに行こうと

誰と手をつなごうと

それは彼の決めたことで

たとえ自分の娘とともに暮らさないという人生もまた

彼自身が引き受けたこと

でもそういう人生もあるし

そういう親子もいていい

勿論一緒に暮らせるのが理想的には決まってはいるし

そうすべく努力するのが家族になるということだと思う

けれども

母のない子もいるし

父のない子もいる

両親が揃っていなくても

それは間違いじゃないし

完全体から足りないということじゃない

SDGZってさ、巷じゃ盛んに言ってるんだから

そのくらいの多様性って認めてもいいんじゃね?笑

それはそれでひとつの家族のカタチと

勿論娘らからは大人の勝手とナジラレルこともあるけど

離れて暮らしても親子は親子

そういう形もあるし

そういう繋がり方もあると

あの夢から20年以上過ぎれば思う夜に



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