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MY SELF

赤毛はとよく書くけれど

実際には
チコは〜⤴と語尾上げて
上目遣いで自分の名前を
自分で呼ぶようなことは
口が裂けてもできないし
もしやったら二度見されるだろう
具合でも悪いんですかと苦笑

そんな風に生まれついてみたかったと
思ったり思わなかったり
まあ仕方ない
これが私の容れ物だ

私という人称代名詞では
読む人の私にも置き換え可能だから
そういう不特定多数の私じゃなくて

just me!
ああこれはオノ・ヨーコさんの著作のパクリだけど

他の誰でもない
赤毛のチコがそう思って
書いてるだけなんだという
固有名詞が欲しくてそう書いている

あくまでも赤毛個人の勝手な見解で
チコ調べ
他の誰にも演繹不可能な
個人の感想

だから押し付けるつもりもないし
共感を生むとも思っていないし
わかってもらえるとも思わない

たけど
主語無しで語られることの可能な
日本語だからこその
Iトーク
ウザイばかりの自意識全開で

そういう徹底的に個人的なことを叫び散らかすことでしか
他の誰かのなにかに共鳴するなんてこともないと思うし
普遍的な真理なんて世界宗教に任せておけばいい

赤毛は赤毛のこの身体でぶつかり稽古して
飛び散った汗のことや
膝についた砂のこと
擦りむいた肘の痛みや
足裏の俵の感触や
生身の身体から立ち昇る湯気のことを
書くんだ

多分矢沢永吉さんも
そんな風に矢沢と
ご自分のことを呼んでいるような気が
僭越ながらする雨のGW最終日に



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