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くべる薪

書き出すけれど起承転結の結まで辿り着かないことが増えて
別に序論本論結論なんて見出し作ったこともないし
構成考えて書いたことないし
指の赴くままに書き殴るだけなんだけど
それでも殴りきれない笑
フィニッシュに至らないオナニー
これって一種のインポテンツかと思うとなんだか納得してしまって

原因は何かなあと薄い胸に手を当てて考えてみると

自分の中で言葉が十分に発酵していないんだと思い当たる
自分の中で何度も何度も考えて考えて
現実の出来事と擦り合わせて
あーでもないこーでもないとこねくり回す作業が足りていない
または発酵させる酵母が足りない、熱が足りない
思考にくべる薪になるのは

本だ

本を読んでいない
インプットが圧倒的に足りていない
照会をかけたときにアンダーライン引っ張れるページが
自分の中にないんだと思い至って

去年の末から老眼と文盲に鞭打って
ここはハードル下げて漫画からと
手塚治虫のブラックジャック1日読み放題デーを踏み台に
なんとか本の海に泳ぎだしている

本棚に青い表紙のホールデン君もずっと待っていたのだけど
50歳からのライ麦再びは恥ずかしすぎるやろと自称永遠の中二のくせに
手を伸ばせないでいたけれど
図書館で原田宗徳さんの
「ハラダ発ライムギ経由ニューヨーク行き」を見つけて
待ってましたのリリーフと
本丸に続く一冊に力水を得て
ああ大人になってしまってからも
ホールデン君を探しつづけるひとがいて
書いてくれたことに感謝して赤べこみたいに頷いて読んだ

原田さんを読んていると長女が
ママも読むんだーと
ママは原田マハさん派かと思ってたウチにあるからと
話しかけてくるしで
原田さん薬やって捕まってるよって教えてくれて
ふうん、何の薬?
大麻かな
大麻ならいいんじゃない?ケミカルなものじゃなければ
でた、大麻に寛容すぎる説苦笑
というか、小説家に寛容すぎる説やろ?笑

と母子の会話も促進されて笑

今読み倒そうとしているのは西村賢太さん
私小説だあああと圧倒されて
祈るように手を合わせて読んでいる
信濃路に行きたいんだけど
なんてったって鶯谷が鶯谷なもんで
友達も誘いにくいから
一人で行って見ようかなと思う月曜日の夜に

曲はホールデン君の歩いたニューヨークを
もし歩いたら口ずさもうと決めている一曲

ザ・ポーグスのニューヨークの夢

添うことの叶わない人を思う冬の夜にピッタリや


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