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ユニフォームは、「BIG JOHN」の「トレーナー」が、かっこいい。ー西条のレンタルショップ「ペニーレーン」のスタッフトレーナー

 鮮やかな黄色にあしらわれた、店舗名である「Penny Lane」のロゴ。そしておそらく、昭和時代を生きた若者の多くが心揺さぶられるであろう、「BIG JOHN」の刺繍とタグ。昭和56(1980)年に西条で開店したCDレンタルショップ「ペニーレーン」開店当時の、若者たちの‘かっこいい’をギュッと凝縮したような、スタッフユニフォームです。

 1960年代終わりごろからの「ヒッピー」ブーム。アメリカ合衆国を発祥とする、‘ラブ&ピース’と自然回帰を志向するムーブメントです。日本にもその流行は伝播し、1970年代にはとくにそのファッションが若者の間で爆発的なヒットとなりました。その代名詞的存在がベルボトムのジーンズ、日本では「パンタロン」や「ラッパズボン」の愛称で親しまれた裾の広いジーンズです。
 このような流行の兆しをいち早く察知し、日本で最初にパンタロンのジーンズを発売したのが、岡山県に本社を構えるアパレルメーカー「BIG JOHN」。「CANTON(キャントン)」と共に国産ジーンズのパイオニアとして知られる存在で、今も人気を集める老舗メーカーです。1970年代にはパンタロンをはじめとしたさまざまなシルエットのジーンズで、1980年代に入っても‘ストーンウォッシュ’や‘ケミカルウォッシュ’など当時の流行を的確にとらえた商品展開で、常に流行のトップランナーでした。

 そんな「BIG JOHN」のトレーナーを自店のユニフォームに採用していたのが、かつて西条図書館の近くなどに店舗を構えていたCDレンタルショップ「ペニーレーン」。

 『ペニーレーン』は、ビートルズの曲でね。最初は『アビイ・ロード』にしようかなと思ったんだけど、西条に「アオイロード」があるからね、紛らわしいなあということで、ペニーレーンにしたの。そうしたら、今治に飲み屋さんで同じ「ペニーレーン」いうてあるらしくてね、ほんで、銀行ではその飲み屋さんと勘違いされて。そういうこともあったね。

 1980年に西条で開店し、その後今治にも店舗を展開。松田聖子や中森明菜などのアイドルブーム、BOØWYなどのバンドブームを肌で感じてきました。
 「今治に店舗を構える知り合いの服屋さんに手配をお願いした」という、このトレーナー。「トレーナー」も、1970年代末から流行した「本来はアウトドア向けのアイテムを、カジュアルに着こなす」という風潮の中で爆発的にヒットしたファッションアイテムの一つ。今では「スウェット」と呼ばれることが多いですが、当時の若者にとってこれは、まぎれもなく「トレーナー」でした。

 一見「すこし派手に見える動きやすいユニフォーム」ですが、当時の流行をふんだんに盛り込んだ、とっても‘ナウい’アイテムです。

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