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且坐(さざ)のお稽古 食べられない菓子”み菓子”

先日のお茶のお稽古は且坐(さざ)でした。

且坐(さざ)は以前お伝えした七事式のひとつで、通常は亭主(ていしゅ:ホスト、平たく言うとお茶を点てる人)が行うことを、客や半東(はんとう:平たく言うと亭主のサポート役)も分担して行うお稽古です。

且坐における役割分担

正客(しょうきゃく:主賓。お客さん側のリーダー?一番にお茶が飲めます)
→『花』を入れる

二客(じきゃく:二番目にお茶が飲めます)
→『炭』とつぐ

三客(さんきゃく:そう、三番目にお茶が飲めます)
→『香』をたく

東(とう:なぜか且坐(さざ)では、亭主を東と呼ぶ…)
→『濃茶』(こいちゃ:常のお抹茶(薄茶)よりもこ~いお茶)を点てる

半東(はんとう)
→『薄茶』(うすちゃ:いわゆるお抹茶)を点てる


こんなふうになっています。
つねのお稽古よりもお客さん側もやることがたくさんあるので楽しいです。
私は半東を務めさせていただきました。

で、その半東が点てる薄茶のお菓子として出されるのが、”み菓子”。

み菓子について

み菓子とは見る菓子「見菓子」とも、果物「実菓子」ともとれ、菓子器に果物を持って出します。
七事式は数茶以外で菓子を食することがありません。(略)客はみ菓子を良く拝見し、菓子器とも、一度押しいただいて次へ回します。
(出典:茶の湯の修練2七事式且坐)

つまり、み菓子というのは、食べないで見るだけなんです。
季節の果物が皮をむかれずに菓子器という器に盛って出されます。
食べられないお菓子?なんじゃそりゃ?って感じですよね。
正直、私もそう思います…。

いつか合点がいく日が来るのかしら?
お茶会ではなくお稽古だからこそ成り立つとは思うのですが。

(断りを入れるまでもなく、上記一切は個人的な見解です。
さらにいうと、お稽古を続ける中で、考えもまた変わっていくような気がします。)

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写真は花簪(はなかんざし)
バックは育ちすぎた豆苗(とうみょう)
豆苗の緑がとても優しく見ていて気持ちが良いです
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