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フットボール談議

きっかけは先輩の「いつまで経っても現代サッカーについていけない」という一言。

お互い昔からサッカーは観てきて、「Jリーグ開幕」「ドーハの悲劇」「ジョホールバルの歓喜」「フランスW杯」「日韓W杯」

その後、我々は出会い、
「ドイツW杯」の時は福島のJヴィレッジに練習を観に行ったりもした。急遽授業を休んで(サボって)観に行ったので練習には間に合わず、見たのはバスに乗った稲本潤一の姿。それでもあの旅は凄く楽しかった。

「中田英寿の引退」「南アフリカW杯」「ブラジルW杯」「ロシアW杯」そして「カタールW杯」

2010南アフリカW杯の後の長谷部誠の一言「Jリーグを観に来てください」との言葉に感化され、2012年に初めてJリーグをスタジアムで観に行くことになった。

2012.9.1 第24節
ベガルタ仙台×川崎フロンターレ

当時Jリーグに興味がなかった先輩への誕生日プレゼントというちょっと強引な理由で2人で行ったユアテックスタジアム仙台。この試合で自分は中村憲剛のオシャレなパスを堪能し、梁勇基の鮮やかな逆転FKを目の当たりにしてベガサポとなった。この試合でユアスタは最高潮に盛り上がりJ1首位に立った。このシーズンは惜しくも2位。

Jリーグの魅力に取り憑かれた自分はベガルタを追うようになる。渡邉晋監督が就任し、立ち位置を考えたサッカー。いわゆるポジショナルプレーを実践した。

どうやらそれは渡邉晋監督が尊敬するペップ・グアルディオラという監督が生み出した戦術らしい。よりベガルタを知るためにグアルディオラの本を読んだ。

『ペップ・グアルディオラ キミに全てを語ろう』
本人が書いたわけではないこの本には念密な取材のもとバイエルン時代のシーズンを通して全てが書いてあった。ポジショナルプレー、5レーン、ハーフスペース。

渡邉晋監督のベガルタがやろうとしていることが分かってきた。なんでボールを後ろに下げるのか?それは後方からビルドアップで試合を組み立てるため。なんで強い相手にボールを保持できるのか?適切なポジションを選手が守っているため。ベガルタの方が戦術的にまとまっているのに相手の個人技でやられたりもした。

そして自分はDAZNを通して欧州サッカーも追うようになる。元々学生の頃は欧州サッカーに憧れがあり、Jリーグのことを若干軽視していたところもあった。これは今となっては反省点。

欧州サッカーはパベル・ネドベド、アレッサンドロ・デル・ピエロのいたユヴェントスから始まった。ネドベドはEURO2004のチェコ代表の大躍進もあり、大好きな選手となった。ネドベドとドヴォルザークのためにチェコにも旅した。

EUROは毎大会追っていたものの、改めて観た欧州サッカーは変わっていた。スペインが優勝した2010頃から変わっていた。もっというと2006ドイツW杯が終わり、グアルディオラの出現によってフットボールが変わった。

ベガルタを応援しながら欧州サッカーも追いかけるようになった。ポジショナルな再現性のあるグアルディオラの戦術に対抗するかのように、高い位置からのプレスからのショートカウンターを仕掛けるチームが出てきた。全員が全力で走るゲーゲンプレスのクロップ監督。

組織化された現代サッカーへのアンチテーゼの様に個人の力を最大限発揮させカオスを創り出す老練なアンチェロッティ監督は今もトップに君臨している。むしろ新しく感じる。

欧州には様々な戦術があることを知り、それがJリーグにも繋がっていることを知った自分はフットボールの楽しさにどっぷりと浸かっていた。

一通り自分のサッカー観戦歴を語ったところで冒頭に戻る。

「いつまで経っても現代サッカーについていけない」

確かに組織化されたフットボールにはファンタジスタがいなくなり、分かりやすい司令塔がいなくなった。

中田英寿のような憧れの対象となるスーパースターもいない。

ただ、先輩はリヴァプールを1シーズン追いかけた。プレースピードも速く、現代サッカーの象徴のようなクラブを。

ここで自分は一つの提案。オンラインでフットボール談議をすることになった。今まで自分が観てきたフットボール、もっというと現代サッカーに至るまでのルーツをKeynoteを使ってスライドにまとめた。それは2回開催されスライドは37枚になった。3回目も予定されている。

自分もアウトプットする場ができてとても楽しかった。

そんな中、noteで『noteサッカー勉強会』が開催されることを先輩が教えてくれた。即申し込んでオンラインで参加した。

倉敷保雄さん、小澤一郎さん、中山淳さん、粕谷秀樹さん。錚々たる顔ぶれによる『今、世界のサッカーはどうなっているのか。欧州サッカーの現状と日本のこれからの立ち位置を解説する「#noteサッカー勉強会」』

4名が話をしている内容はとても面白く分かりやすかった。そしてフットボール談議で自分達が話していたことと解釈が一致することが多々あった。これは快感である。

先輩も試聴していたのでフットボール談議を開催した意義を改めて感じた時間になった。

更に深いところまで掘り下げてくれて、UCL決勝、そしてカタールW杯もますます楽しみになった。

noteサッカー勉強会では、社会全体におけるサッカーの課題も話をされており、サッカー界を盛り上げていくには「自分の隣の2人を巻き込むことが大事」との言葉があった。本当に大事だと身を持って実感している。

「現代サッカー」は組織的に複雑化している部分もあるけど、よく観てみるとファンタジックな部分もありシンプルだったりもする。

正解もないので楽しんで観続けることが一番だと思う。
最終的にスライドは何枚になるのだろうか。

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