懐殺

懐かしい、っていう感覚ありますよね。

感情、というよりは感覚、と言った方が最適だと思うのですが、この懐かしいって感覚って、よくわからなくなる時があるんですよね。

昔を思って、懐かしい、と感じるわけですが、そこには喜怒哀楽、何かしらの感情が乗るわけですよね。その当時の記憶に対しての。

もう戻れないあの頃を思って、悲しくなるのか、はたまた嬉しくなるのか、楽しくなるのか、憤りを感じるのか。

でもそこには喜怒哀楽で表せない、何かしらの感覚もついてくると思うんです。

まあそれが懐かしさそのものなのでしょうが。

懐かしさって、やるせなさ、にも似てる気がするんですよね。
ちょっと気が抜けてしまうような、不思議な感覚だな、とも思ったり。

あと、懐かしさって単なる既視感とか、思い出の反芻じゃないこともあると思っていて。

僕は音楽でそれを感じた時があるんですよね。

僕は5年前まで昔、バンドを組んでいて、いろんなライブハウスに出ていたんです。
もちろんその時は音楽が大好きで、とにかくたくさんの、いろんな曲を聴いていました。

ただ、バンドをやめてからは聞く音楽の種類は減って、好きなアーティストの曲ばかりを聞くようになりました。

でも去年くらいにとある曲に出会ったんです。

SAKANAMONの「君の〇〇を××したい」。

泥臭くて気持ち悪くて、でもかっこいい曲で、僕はその感覚と同時に、どこかに懐かしさを感じたんですよね。

それは曲調や歌詞の具体的な内容か、どこに感じたのかはわからないんですが、今でもこの曲を聴くと懐かしさに殺されそうになるんですよね。

昔に聞いていたわけでもないのに。再会ではないのに。

上手く言い表せないんですが、伏線回収された気がしたんですよね。人生の。

あ、昔の俺のことを歌ってる歌があった。この曲で殺されそうな感覚になるための青春時代だったんだ。みたいな。

すいません。長々と。抽象的なお話を。

レッツ、ノスタルジック。

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