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自分自身を振り返る時

先日、研修講師をしていて思ったこと。

「自分が、これは大事だな、と思うものにチェックをしてください」というワークだったけど、15分野×4項目で枠が60個あるのに、全部でも数個しかチェックがつかない人がいることに気づいた。
私がこのワークをやると、総体の半分くらいはチェックを付けるので、その人たちは、どういう理由でチェックの数が少ないのだろう、と思った。

想像してみるに、理由のひとつは「あまりこだわりがない人」。
または「チェックをつける水準が、周りの人より厳しい人」なのではと考える。
だから、そういう人たちにも伝わる言葉を選ぶ必要がある。

それで改めて、「私って、結構こだわりが強い方なんだな」と思った。
こだわりが強い、ということは良い面も悪い面もある。
職業選択の時には、「この会社のここがいいから、ここで働きたい」という理由がないと、決められなかった。
結局、今はフリーランスという働き方を選んでいる。

以前、カウンセリングを担当したクライアントさんの職歴を見たとき、分野も仕事の内容にも、あまり一貫性を感じられなかったので、そのことを聞いたら「私は、大抵のところであれば、合わせていけると思ってます」と、言われた。
なるほど、そういう考え方なら納得、と思った。

それを自分に置き換えたら、続く職場と続かない職場が出てくるような気がする。
できれば、何か納得のいく要素のある職場で、できるだけ長く働きたい。
以前はそう思える職場で働いたことがあったけど、会社側は、私のことを長く働いてほしい、とは思ってくれなかったようだ。うまくいかないものだ。

最近は、周りの環境に合わせて自分の働き方を変える、『プロティアン・キャリア』という認識が広まりつつある。
キャリアコンサルタントの教科書にも載っているものだけど、そのクライアントさんはまさに、プロティアン・キャリアの実践者だと思う。
本人はそれを、意識してはいないだろうけど。

そして、一カ所で長く働くことが当たり前だった時代も、すでに過去となっている。
プロティアン・キャリアの実践者たちが、働く上で大事にしたいものは、地位や給料といったものではなく、自分自身の心理的な成功である、と言われている。
組織の成功より、自身の満足度が主体で、核となる価値観の応用力も高い。
自身の向上を図るために、上をめざして転職するのはあたりまえなのだ。
優秀な人材ほど転職する、と言われるようになった理由である。

こんな変化の多い社会状況の中、きっと私のような『こだわり屋』より、プロティアン・キャリア実践者の方が、対応力は高いのだろうな、と予測している。

…我ながら、本当に面倒な性格だな、と思う(苦笑)。

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