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和時計から考察(2)

昨日に引き続き、和時計についてです。
よくよく調べてみると、学びがありました。

和時計の歴史
室町時代の末期頃、キリスト教と共にヨーロッパの機械時計と製法技術が伝来したことに始まります。
宣教師達が時計の製法技術を教えました。
西洋から伝来した時計を元に、江戸時代に不定時法の時刻を表示出来る様に、工夫を重ね製作されました。
明治の世になり、不定時法から定時法へ、移行し和時計の使命を終えました。

和時計から時間の流れの考え方を見る
現代の時計は、時刻が固定されていて針が進んで行きます。
これは「過去から未来へ進んで行く」考え方で、現在の多くの方々の考え方ですね。

一方、日本の江戸時代までの和時計は、針が固定されていて、時刻が刻まれた文字盤が動きます。
これは「未来から過去に時間が流れて行く」考え方で、江戸時代までの日本人の考え方です。

例えば「今日渋谷に買い物に行く」と決めた場合、何時間後の渋谷で買い物する未来から今に向かって時間が進んでいるのです。
他の例としては、
・駅のプラットフォームにいるとして、急行電車が通過して行きました。これは、通過前(未だ来ず)→通過→過ぎ去る という流れになるので、未来から過去へ。
・川も上流から下流へ流れます。→未来から過去に流れています。自然は全てこの流れです。

江戸時代までの日本人は「未来から過去」に時間が流れていると感じていたことを裏付ける一節があります。
松尾芭蕉『奥のほそ道』の冒頭である「月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり」を訳すと、「月日は永遠の旅人であり、やってきては過ぎて行く年も旅人である」となります。
未来から過去ですね。

和時計から学んだこと
過去の流れで今を生きるより、未来の楽しみに期待を持って生きた方が人生イキイキすると思いませんか?

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