舵を切る

まず初めに、バンドからの久しぶりのお知らせが
全然ハッピーなものでなかったこと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ほんとはもっと明るいニュースを伝えたいのだけど。

お知らせを読んでもらった方は何となくお察しかもしれませんが、このままではダメだと最終的に判断をしたのは誰でもない私です。

白航はコロナ禍に始まったバンドで、
今年で結成からもうすぐ5年目になります。

振り返れば、私はバンドでは初期メンバーでは一番最後に加入が決まったメンバーでした。当時はレベルの高いメンバーに、何とかボーカルとして認めてもらいたい一心で必死でした。寝る時間も惜しくて深夜もずっと練習して、その時は実家に暮らしていたので家族に白い目で見られていました。しんどくても楽しかったです。認めてもらえたかは分からんけれど。

みんなで必死に作った初めの二曲(シティポップロック上海ガール、サイレントミッドナイトクライ)で、私は人生で初めて歌メロディの作曲と、作詞を経験しました。レコーディングでは各人が燃え上がるぐらい、文字通り魂を込めて曲を作り上げました。

正直、周りの反応もすごく良かったし、バンドを組んだのは白航が初めてではなかったけれど、一番「これは本当に売れるかもしれないぞ」と内心浮き足立っていました。

けれど現実はそんなに簡単でも、甘くもなくて。
当たり前に素晴らしい音楽、アーティストはこの世の中に溢れてるわけで、そこから見つけてもらうのって本当に難しいと痛感させられました。
(実力不足ももちろんあるとはして)

その後の曲も、MVも、アルバムも、今までの私の音楽人生において絶対に最高だと言い切れる自信はあるんだけど、まだ十分に沢山の人に聴いてもらえてるかというとそんなことはないのが現状です。
(確かに応援してくれてる人が居るのは、いてくれているのは重々わかってる。そうじゃなかったら続いてないから。いつも本当にありがとう、これを読んでくれてるあなたのことです。)

今回の件は、誰が悪い、みたいな話にするならもう私で良いと思ってます。嫌ってよいです。(嫌だけど、出来たら好き側に置いて欲しいけど)

これだけメンバーが入れ替わるバンドも今までで初めてなんだけど、こうなってくると「白航のボーカルの女、ヤバい性格なんだろうな〜」とか思われてるんだろうなと凹んでいます。もうそれでもいい。多分どちらかというと、女ボーカルにしては優しい性格だと思ってる節があるけど笑!(そういうとこがあかんのかな)

それでもこんな私と一緒にやってくれるらしい、了さんありがとう。

一瞬考えたくもない選択肢も頭によぎったのだけど、まだまだ白航で、バンドでやりたい音楽が私にはあって。今が一番やる気あるぐらいなのに、ここで終わらせてしまうのが本当に嫌で、このような結論になりました。何よりもっとわくわく、これ絶対素晴らしいぞ、これ出来たらもう燃え尽きてもいいぞって思える音楽をやりたくて、それだけです。

ずっと応援してくださってる方や、協力してくれてるみんなには振り回して本当にごめんとしか言えない。ごめんね。すいません。

今抱えてるどうしようもない喪失感とか、やっぱ初期メンバーが良かったんちゃうん、とか、いっそボーカル変えたら?みたいな考えはグルグルするよ。

でもその気持ちを全部次の音楽に込めたいと、ここ数週間で思えるようになりました。

一つ言っておくとすれば、今までのメンバーでやったライブも、生み出した音楽も、そこには何一つ嘘はなかったので。これからも好きだし、私も聴くし、みんなも聴いてほしい。

また愛してもらえるような音楽を白航で生み出せたらと思っています。それまで少しだけ時間をください。水面下では怒涛の動きをしているから、大袈裟でなく信じていてください。

こんな駄文を読んでくれてありがとう、またライブハウスで会いましょう。

白航 Vo.&Key. 綾香







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