方南町から広がるみらい

杉並区から中野区に差し掛かる辺りに位置する街、方南町。
広い東京、住み良いといえる杉並区だが、区境にあたるこの近辺の雰囲気はどのような感じだろうか。まるで調査に向かうような気分で赴いた。

丸の内線の終点でもある方南町駅だが、実はこの駅で乗り降りしたことがない。路線の終点というのは珍しくないと思うのだが、いかんせんここから乗り換える路線がないのである。
正真正銘の終点ともなれば降りる機会も中々ない。地元の住民以外で駅に出入りした経験を持つ方はレアなのではないだろうか。

さておき、駅周辺でメインとなるのは方南通りだろう。レトロなアーケード街にはお店がたくさん。活気のあるお店も多く、この辺で生活に困ることはなさそうだ。
少し歩けば「島忠ホームズ」もあるし、この時点で住み良い街で異存無いだろう。そもそも新宿も近いので利便性はピカイチなのだが……それを言い出したら終わってしまう。

アーケードも終わる頃には坂が見えてくる。見事な並木道だ。
坂を半分くらい下ると、そこはもう中野区。この辺りはマンションが多くなってきて、本格的に住宅街という感じだ。
まっすぐ歩いていくと件の「島忠ホームズ」が。立地の通り中野本店というらしい。
そしてその反対側にあるものが私的お気に入りスポット、「広町みらい公園」である。

みらい公園というと大層な名前に聞こえるが、見晴らしのいい広い芝生と後ろに見えるマンションも相まって、その名に恥じず実に都会的な景色。
入り口付近のタイルもほどよくミライ的、ランドスケープデザインのコンセプトイラストでも見ているような、街に寄り添うように設計された美観だ。

赤いアスファルトの上を通って公園内を移動する。水場もあって夏でも涼しげ。
なんといっても来るたびにキレイだと感心する、その行き届いた手入れが魅力の一つ。
そして公園の東側に到着。ベンチに座って小休止。

ここに座って、大きな雲を眺めるのがオツなのだ。