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これから不動産価格に影響を与えるネガティブ要素3つ

Noteでのコラムを開始して3つ目の投稿

第2回では「不動産価格に影響を与える3つのこと」として、ポジティブな要素3つを紹介しました。
しかし当然ながらネガティブな要素も当然あり、ポジティブな要素とネガティブな要素、トータルで市場がどちらの要素を強く影響受けるかによって価格が変動するのはいわずもがな当たり前のことですよね。
一般経済論的には「需要と供給」ということ言葉ですべてが物語れるものかと思います。

そこで今回は不動産価格を押し下げる要因となりうる3つをお伝えしていきたいと思います。

1.日銀の金融政策変更によるローン金利の上昇

 不動産の購入は①現金での購入 ②ローンを組んでの購入のいずれかとなります。
 世の中、事業で成功した人、頑張ってこつこつ貯めた人、株や為替などでもうかった人、ギャンブルで勝った人、いろいろな人がいて、数千万円の不動産を現金でポンッと買われるお客様がいるのも事実。
ですが、そうでない普通の会社員の方など一般の方は当然ローンを利用して買いますよね。

 日本は長らくゼロ金利政策に代表されるように、日銀が市場にお金を流通させるべく金利が超低水準の時代が続いてきました。
 しかし世界に目を向けると急激なインフレが起こり、インフレを抑えるためにアメリカやEUなどは政策金利を引き上げています。
 そして日本も最近やっとインフレが進み、日銀も政策金利の引き上げを検討し始めました。ニュースやユーチューブなどでは日銀会合で早ければ1月、遅くとも4月には政策金利を引き上げるのでは?と予想合戦が始まってます。(ちなみに日銀が政策金利を上げると、為替は円高に振れ、株は株安になりやすいようです)

 この政策金利、単純にすべての住宅ローンや投資用ローンの引き上げにつながるわけではなく、どちらかといえば長期の固定金利の商品にまずは影響を与えるようで変動金利などにはすぐには影響を与えないようです。
 しかし、ローンを借りる方においては借入金利が上昇するだろうという懸念が強まり、だったらローンを借りて不動産を買うよりは、他の利益を出しやすい投資商品に投資しようというマインドに移行しますので、不動産価格が下落しやすくなることにつながります。

2.円高による海外マネーの流入縮小


 昨年は円安が一気に進み、1ドル150円ちかくまで円安が進みましたが、現在は徐々に円高方面になる予想が強くなってます。
 これは海外のインフレが落ち着きを見せ始め、景気が後退しすぎないように各国の中央銀行が政策金利の引き下げを検討し始めている中、日本は上記に記載したように政策金利を引き上げようとしていて、海外の、例えばドルを持ってる人は一旦売って円にしておこう、というようなことです。

 今までは円安で中国や台湾などのアジアからの投資家が日本の不動産を買っていたのが、今度は逆方向に動いていきますので、円高が進むにつれて割高感が出て、購入を見送ることにつながりかねません。また購入した方が利益を確定させようと売却することも考え始めるでしょう。(円安の時に買って円高の時に売れば、日本円では買った時と同じ金額でも、為替の影響によって海外の方は自国通貨で考えれば利益がでますので)

 ただ中国は国内景気の悪化から、自国への投資ではなく、日本への投資の方が魅力的と感じることもあるでしょうし、台湾は中国との地政学リスクを考えて、比較的安全な日本に資産を移そうとするなど、為替だけでの単純な判断にはならないと考えられますが、いずれにせよ円高に向かうことは海外の方にとってはマイナスの影響になるので、売り圧力の一因になると考えられます。

3.南海トラフなどの大きな地震

 2024年は北陸の大きな地震に始まった1年でした。
私も1日は実家で過ごしていたのですが、遠くから緊急地震速報の携帯のアラート音がするなと思ったら(私の携帯はなぜかアラート音がならず…)、そのあと少しの揺れが時間的にはちょっと長めで続きました。

 地震に関しては自然が相手なので予想は当然できませんが、ただ南海トラフに関してはその発生リスクが高まっているようなので、多少頭の中に入れておいた方がいいでしょう。

 南海トラフによるダメージは当然ありますが、東日本大震災の時のことを考えるとその影響も一時的なものと考えられます。ライフラインや経済などが短期で通常モードを取り戻せば価格も戻ってきますので、それ自体ではまだ大きなリスクとは考えません。

 何が最大のリスクかと言えば、中長期の経済の停滞につながるような事態になれば、中小企業はキャッシュフローが回らなくなり、買取を中心とした体力のない不動産会社が倒産し、またサブリースなどを行っている会社が賃料を払えなくなり、オーナーが損をすることで不動産投資はやめた方がいいというような話が出回り、一気に不動産投資の熱が冷めて購入する人がいなくなってしまうことです。

 こんなことになれば売りが売りを呼ぶというように、一気に価格が下がることもあり得るかもしれません。

 以上、3つほどネガティブな要因をご紹介しましたが、個人的には1.2については多少影響を与えるが、そこまで大きなインパクトにはつながらず、引き続き不動産投資にマネーが入って、プラスマイナスゼロくらいの綱引き状態、なのでおおむね価格は横ばいを予想してます。
南海トラフはわかりませんが、来年は起こりませんようにとの願いの意味も含めて予想はしておりません。

 ただいつ何時何が起こるのかはわかりませんので、フルレバレッジで勝負をかけるのではなく、資金の余力を一定程度残した上での投資をお勧めします。

さて次は何を書こうかな。
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