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情報モラル 再考 #6        ~モラルも安全も安心もない情報社会で

 1 情報社会?
 2 誤解
 3 本来の姿
 4 ルールを知る
 5 歴史から学ぶ
 6 情報を守る
 7 情報を読む力をつける
 8 サイバー社会のクセを知る
 9 未来に

#6 情報を守る

 著名人のプライベートな情報が勝手に晒され炎上する被害が度々世間を騒がす。

 スマホやクラウドに保存しているのは自分の情報だけではない。
 友人や知人の写真、アドレス、やり取りしたメッセージなどたくさん保存している。

 もしそんな情報が漏れてしまったら、日常が乱され、人生が狂う。

 無防備では大事な情報を守れない。
 思いやりとやさしさだけでは守れない。

情報セキュリティを知る

 情報セキュリティの基礎を知るのに良い教材がある。
 なんと無料。(ネーミングはいただけないが)

  「インターネットの安全・安心ハンドブック」

【NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)発行】
NISCのサイトにリンクしています

 コラムを読むだけでも勉強になる。

 学校ではこれを教科書とすればよい。
 ただし、1単位(50分授業×35)は必要。
 

開発者という立場で考える

 情報モラルは、ほぼ利用者側の視点。

 しかし、学校でプログラミングを教えるならば、開発者という立場としても教えないといけない。

 サイバー社会はプログラムで出来ている。
 そのプログラムを作っているのは、プログラマーやシステムエンジニアという人間。

 彼らの技能や性格、さらには思想までもがプログラムに反映され、否応なしに情報社会に大きな影響を与える。

 2021年2月、新型コロナウイルス対策のスマホ向け接触確認アプリ「COCOA」において、感染者との接触が4か月間も通知されないという不具合が発覚。

ニュース記事要約

 ほんの数行のプログラムコードをミスするだけで、大きなトラブルや事故になり、社会にダメージを与える。

 さらには、プログラマが悪意を持って不正な動きをする部分を仕込むこともできてしまう。

 プログラマーやシステムエンジニアになるのに資格は必要ない。
 情報セキュリティの知識や職業倫理観を持ち合わせていなくてもそこそこのプログラミング技術があればなれる。

 コンピュータにますます依存していく人間。
 そのコンピュータを作っているのも人間。
 AIを作って息を吹き込むのも人間。
 
 開発する側の人間性や組織の体質次第で社会が大きな影響を被ることになる。

 子どもたちが開発者になる未来を見据えた情報モラルを考えたい。

(つづく)

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