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よいパートナーシップは「待つ」ことでつくれる

こんにちは!

今回は、よいパートナーシップを構築するためには「待つ」という行為がとても大切だということをお伝えします。

よいパートナーシップとは?

まず考えてみましょう。

「良い パートナーシップとはどんなものでしょうか?」

私はこう考えます。

よいパートナーシップを結べている状態とは、相手と相互に「リスペクト」し合えている関係にあることです。「リスペクト」とは、相手の考えや判断を尊重し信頼できている状態のことを指します。

互いに過度な干渉をせず、互いの領域を侵害しないこと。しかし見捨てる訳ではなく、見守り続けている状態。そんな「ちょうどいい距離感」を保っている状態が、相互のリスペクトに支えられた、よいパートナーシップがある関係なのだとわたしは考えます。

よいパートナーシップの築き方

では、このパートナーシップはどうやったら構築できるでしょうか?

このとき重要なカギとなるのが「待つ」ことなのです。

なぜなら「待つ」という行為は、相手への信頼や尊重といった気持ち、つまり「リスペクト」がなければできないものだからです。

目の前の相手が問題を抱えているときに即座にアドバイスをしてあげる行為は、一見、親切で思いやりのある行為に見えるかもしれません。しかしわたしは、決してこれが最適な解決方法だとは考えません。なぜならこの行為は、 見方を変えればその相手が自分自身で問題を解決する力がないとみなしているともいえるからです。つまり、相手のことを信頼していない尊重していないから勝手なアドバイスをしてしまっていることがよくあるのではないかと思うのです。

直面している問題を本人自身で解決できると信じることができれば、あなたは「待つ」ことができるはずです。相手本人が自分自身でその問題を乗り越えることができるのであれば、他人であるあなたがとやかく口を出す必要はないのですから。

相手が困っているときにしてあげられる最良のことは、実は「待つ」ことなのです。「待つ」ことで、その相手は自分自身で問題を乗り越える力を身につけることができるからです。何かをしてあげたくてもあえて手出しをせず「待ってあげる」ことは、目の前の相手に対してもっとも優しさと思いやりのある行為なのだといえるでしょう。

 そしてこの「待つ」という行為は、相手のこと(とくに、いま直面している問題を解決する能力)を信頼し尊重していなければできないことです。つまり「待つ」ことは、相手のことをリスペクトしている証(あかし)だともいえるのです。

わたしと妻とのパートナーシップ

ここで、わたし自身の実際のエピソードを紹介します。

わたしが30歳のときのことです。勤務している会社で不本意な異動を命じられ、わたしが仕事へのモチベーションが大きく下がっていた頃のことです。
当初は毎日元気のないわたしの姿を見た妻は、「転職したら?」とか「上司に相談したら?」といったアドバイスを積極的にしてきました。しかし心が弱っていた当時のわたしは、その妻のアドバイスを受け入れることができず、状況改善のために何ひとつ行動を起こすことができず、悩み続ける日々が続きました。

しかし数ヶ月経って妻は、わたしへのアドバイスをやめました。これに対しては最初、妻に見限られ、あきらめられてしまったのかと心配になる気持ちが沸いたのも事実です。しかしその後わたしは、自分自身で冷静に考える時間を確保し、じっくりと今後のキャリアについて考えました。そして「上司に異動を願い出て、心機一転もう一回この会社で頑張ろう」という結論を自分自身で導き出すことができました。その翌月には希望通り他部署へ異動できメンタルが回復したわたしは、いまも同じ会社で働き続けています。

この経験で得たものは2つあります。
1つ目は、わたし自身の問題解決能力が高まったことです。キャリアに関する問題を、わたしは自分自身で解決することができたのです。これは大きな自信になりました。

そしてもう1つは、妻への感謝の気持ちです。不本意な異動後にわたしが悩んでいるとき、妻は数ヶ月もの間、ずっと待っていてくれました。そのおかげでわたしは自分自身でこの問題を乗り越えることができたのです。口出しや手出しをしたくても我慢して「待つ」ことを選択してくれていた妻の苦悩を想像すると、心が痛みます。しかしこの経験を通じてわたしは、あのとき待ってくれた妻に心から感謝するというプラスの感情を得ることができ、本当によかったと思っています。

そして、わたしを信頼して「待つ」ことを選んでくれた妻に対する感謝の気持ちは、のちに、妻に対する信頼という感情へと変化しました。この結果、わたしは妻に対して信頼の気持ちを強めるようになり、それまでより更によいパートナー関係になったと感じています。

さいごに

人間関係には「返報の法則」があるといわれます。相手に何かをしてもらったら、「お返し」として自分も相手に同じことをしてあげたくなるというものです。

今回の記事でお伝えした「待つ」という行為や、その背景にある相手への信頼や尊重の気持ちもまた、この「返報の法則」があてはまります。

「待つ」という行為を通じて自分のことを信頼し尊重してくれた経験をした人は、きっとそれと同じことを相手にも「お返し」したくなるでしょう。
そして互いに相手を信頼し尊重する、つまりリスペクトし合う関係が築かれていくのです。そしてこれが、よいパートナーシップ構築につながっていくのです。


わたしは先に紹介した体験を通じて、妻にも同じ接し方や関わり方をしていきたいと考えるようになりました。妻が仕事や子育てで悩んでいるとき、わたしは性急にアドバイスをしたり手助けをすることはしません。ひたすら「待つ」ようにしています。なぜなら妻のことを、なかでも妻自身がもつ問題解決能力や思考・価値観を信じているからです。

またアドバイスやサポートという行為には、最適なタイミングがあるものだからです。どんなにそれが「的確」で「正しい」内容であっても、受け取る側の妻に受け入れの準備ができていなかったり、その情報がほしい態勢が整っていなければ、そのアドバイスやサポートは効果を発揮しないでしょう。むしろタイミングのずれた他人からの言葉は、ただの迷惑や混乱の原因になる場合すらあります。

だからわたしは、ひたすら待ちます。そうすることで妻自身に、自分の問題を自分自身で解決し乗り越えていく機会を与えることができます。その問題を自分の力で乗り越えた先に、妻本人にとっての最良の人生が待っているのです。妻のことを大切に思い、信頼し尊重するからこそ、わたしは「待つ」ことを選ぶのです。

このように、互いに相手のことをリスペクトして、相手のタイミングを「待つ」こと。このことが、よりよいパートナーシップを築く上でもっとも大切なことなのだと、わたしは考えます。

今回は以上です。
この記事の内容が、読んでくれたあなたのお役に立てば幸いです♪

#私のパートナー

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