子どもが集団で心配な行動をする場合
子どもが集団の中で心配な行動をする場合、3つあると考えています。
1つ目は、乳幼児期に、「基本的信頼」が育っていない場合です。
2つ目は、「ちゃんとしていなければならない」というプレッシャーがある場合です。
3つ目は、気質的なものがある場合です。
1つ目の場合は、子どもが乳幼児期に育つ過程で、身につけなければならないものが「基本的信頼」です。
母親への信頼と安心を「基本的信頼」と言います。人間の心の発達に欠かせない重要なものなのです。それが育っていない場合です。
子育ての際、特に乳幼児期には、「3つの一緒」のお願いをしています。「一緒にご飯を食べる」「一緒にお風呂に入る」「一緒に寝る」です。
そして、家庭では、「子どもがしてほしいことをしてあげる」をお願いしてきました。
2つ目の場合は、これを保護者の方が意識できるかどうかで、子どもの成長・発達が大きく違ってきます。大きな影響を与えてしまうのです。
お母さんやお父さんが、無意識にプレッシャーをかけていることがあるのです。どうしても、親としての価値観を押し付けてしまうのです。
意識してそうしないようにしなければなりません
そうでない場合、保護者の方に話をするのですが、実際には、聞き入れてもらえない方が多くいました。
すると、私たちは心配な子どもの姿を見ているしかない、という状況になってしまいました。そして、子どもが一番かわいそうな状態になってしまうのです。
他の子どもと一緒に遊べない、活動できないことになってしまうのです。泣いていることが多くなってしまうのです。
聞き入れてくれれば、すぐに改善するのですが、保護者の方に話すのは難しいと思いました。保育所でいくらフォローしても、子どもにとっては足りない状態になってしまうのです。
3つ目の場合は、気質的なものを考えます。子どもの様子や行動が極端であることです。家庭や保育所で、極端なこだわりがある場合、他の子どもがしない行動をしてしまう場合です。
そうした場合は、相当慎重に判断します。年齢が低いですからわからないのです。だから、時間をかけました。
保護者の方に伝え、一緒に考えてもらうことにしていました。そして、子どもの姿を受けとめてもらうようにしていました。
これもなかなか難しいこともありました。理解してもらえないないのです。
子どもの姿を受け止めてもらえなかったり、こうしてほしいという提案を受け入れてもらえないこともありました。
私は、子どもたちが、毎日楽しく保育所に登園できるようにとを願っていました。3つの視点を考えながら。
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