パワハラ・第一章 【根源 (9)】

 補習の補習は、空車(お客さまのいない状態)にて行われる事になった。

 気弱な感じのT所長、U指導員とS指導員。…F指導員は私の指導上のトラブルを認識していたので、この件に所長は参加させない判断をした。
 あと、何故か先輩のM乗務員も同乗してきたが、単なる見物との事。
 とりあえず、この5名にて出発した。 色々な所を経由するも、特に問題は無く淡々と進んだ。 そんな中、現在(2023年)廃線となった路線の終点にて右のT字転回をやる事となった。
 ちなみに、路線バスで運行の際には①右にある橋へ頭を突っ込む②左バックで、バス停へ着けるというもの。
 ただし、その路線での使用車両は7m程度。
 そしてこの補習に使用するのは12m車。
 さらに、微妙な狭さの転回場所。
 …一瞬悩んだものの、いつも通りなら問題点も把握出来ているからとそのまま突っ込んでみる。
 幸いにも、いつもミラーに触れてる右上の小枝(もちろん、車体等には一切傷がつかない)が一瞬触れるのが気になるものの、難なくクリア。
 そこでは、「真っ直ぐ突っ込んだ方が、頭振れるスペースが広いから、出来ればそれも考慮して」と注意され「一応出来たが、確かに言われた通りだな」と納得。
 それを踏まえて、別の所でもう一回T字をするも、前出のアドバイスも考慮してやったので、今回も難なくクリア。
 その後も特に問題無く、ある駅前にて総括する事となったが、その内容は驚くものだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?