防風通聖散は痩せる?漢方の正しい効果と副作用を知ろう
女性の多くは、ダイエットを決意したり、実行したりしたことが人生に一度はあると思います。
ダイエットにはさまざまな方法がありますが、近年、漢方薬を用いたものが知られるようになりました。
なかでも、美容や痩身に興味がある人は「防風通聖散」という漢方薬を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
実際のところ、防風通聖散にダイエット効果があるのか気になりますよね。
今回は、防風通聖散の効果・効能、副作用などについて紹介します。
■そもそも漢方とは
漢方は中国を起源とし、日本で独自に発展した漢方医学で使われる医薬品のことです。
基本として生薬を2つ以上組み合わせて作られるものを言います。
ほとんどの漢方薬は、その人の体質や症状に合ったものでないと、十分に効果を発揮することができません。
その体質を見極めるためには、漢方にくわしい医師や薬剤師に相談することが必要です。
東洋医学では、体質のことを「証」と言い、体力、病気に対する抵抗力を示す“ものさし”のことです。
証は、本人が訴える症状や体格などの要素から判別します。
■防風通聖散の服用が適している人
防風通聖散は、お通じが悪く腹部に皮下脂肪が多い方に適する漢方薬です。
それに伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでものに効果があります。
■防風通聖散の服用を控えたほうがいい人
下記に当てはまる人は、かかりつけの医師または薬剤師、登録販売者に相談するか、または服用を控えたほうがいいでしょう。
医師の治療を受けている人
妊婦または妊娠していると思われる人
体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)
胃腸が弱く、下痢をしやすい人
発汗傾向の著しい人
高齢者
今まで薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
むくみ、排尿困難症状がある人
高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害の診断を受けた人
■覚えておきたい副作用
副作用は、個人差がありますが、症状が出たとしても服用するうちに治まる場合がほとんどです。
一般的な副作用は、発疹・発赤、かゆみ、吐き気・嘔吐、食欲不振、胃部不快感、腹部膨満、はげしい腹痛を伴う下痢、腹痛、めまい、発汗、動悸、むくみ、頭痛など。
症状が治まらない場合は、すみやかに服用を中止し、医師や薬剤師、登録販売者に相談してください。
■防風通聖散でダイエットはできる?
防風通聖散は、結論から言えば、万人にダイエット効果は期待できません。
なぜならば、体内に熱毒が溜まり、それをうまく排泄できない「臓毒証」と言われる人のための下剤だからです。
しかし、温めて発汗させ炎症を取りのぞき、利尿させる下剤という意味では、症状や体格、体質にさえ合っていれば脂肪燃焼が見込めたり、むくみが取れたり、大量に排便できたりすることで、体重が減る可能性はあります。
■まとめ
防風通聖散は、万人にダイエット効果があるわけではないということをお伝えしました。
しかし、便秘や皮下脂肪過多があって、それに伴う症状に悩んでいる方は、漢方内科クリニックや漢方専門薬局などを訪ねてもいいかもしれません。
処方せん医薬品であるため、漢方内科クリニックなど医療機関の場合は医師が発行する処方せんが必要です。
また、医薬品の服薬は医師や薬剤師の指導に必ず従うようにしてください。
この記事が参考になればうれしいです。
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