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【味菜便り】目指すは百姓。


こんにちは。放牧豚の味菜自然村 一人村長の林拓生です。
お肉をご購入いただける準備が整いましたので味菜便り書きました。

※味菜便りとは
最近、味菜自然村に起こったことや、感じたこと、子供のことなど、
味菜自然豚共同購入の個人会員さん(無料会員登録はこちら)へ向けて綴るお便りです。

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味菜便り
2023年 6月19日

梅雨入りが発表されましたが、比較的晴れの日が多い味菜自然村です。
今年は台風の影響で梅雨入りが5月末になり、最悪だと思っていましたが、今のところ順調に仕事をこなしています。
でも先日の台風2号が梅雨前線を刺激して被害が出たところがありますが、皆さんは大丈夫でしたでしょうか?
私は梅雨から暑い真夏がある6月~9月くらいまでが一番苦手です。
梅雨は雨が多くジメジメしてて気分が向上しないだけでなく、
最近では災害の危険性もありますからね。
線状降水帯とかって昔からありましたか?
私が農業を始めて、天気を気にするようになったからでしょうか。
今年の梅雨も気を付けながら作業をしていこうと思います。

この冬に生まれた子豚達は放牧場に行き、現在は電気柵の練習中で、柵で囲った中にいます。このお便りが皆さんのところに届くころには放牧場を走っている頃だと思います。子豚達は順調に育っていますが、昨年の失敗で中くらいに育っている豚がおらず、まだしばらくは苦しい状況が続きそうです。

第一次産業の中でも農業くらいではないでしょうか。
0から1のものを生み出す商売は。

普通、商売は1の物を2にしたり、3にしたりして販売しますが、
農業は0からのスタートです。
野菜であれば、種を蒔くことから始まります。そして数カ月で収穫です。
1年くらいかけて育つのもありますし、
こんにゃくを作るこんにゃく芋なんかは3年かかります。

豚もお母さん豚とお父さん豚を交尾させて妊娠したら約4か月後に出産。
そしてそれから一般的な養豚でも6ヶ月かけて育てますし、
味菜自然村では10ヶ月以上。理想は12ヶ月くらいかけて育てます。
1年半弱かけてようやく商品として販売できます。

でも忘れてはいけないのが、野菜も家畜も生きており、「命」があります。種を蒔いたからといって100%発芽するわけでもありません。
発芽しても必ず大きくなるとは限りません。
お母さん豚とお父さん豚が交尾したからといって100%妊娠するわけでもなく、妊娠して約4か月後に出産してもみんな無事に育つとは限りません。大きく育っても病気にならないわけでもありませんし、元気そうで出荷しても特定の症状があれば、屠畜場ではねられるケースもあります。
さらには特定の病気が見つかれば、全頭殺処分。
農業は0から1を作りだし、商品にするのに時間もかかればリスクも大きいです。一度の失敗やミスが1年とか2年とか尾を引きます。だからリスクをできるだけ減らすように、効率化を求め、ハウス栽培だったり、ウインドレスの畜舎だったりになっていくのでしょうね。

昔は農業者は百姓と言っていました。
字の通り、百の姓(かばね)と書きます。
ムカデは漢字で百足と書きますが、それくらい足がたくさんあるという意味らしいです。百姓も同じで昔は農業以外にもたくさんの仕事をしていたから百姓というみたいです。大工から左官、髪結いなど幅広く百姓がやっていたそうで、中には神職なんかも兼業でしていたそうです。
昔から農業とは大変な仕事で、それだけで食べていくことはリスクがあるからいろんな仕事を兼業して、農業で稼げないときでも他で稼ぐようにしていたのかなと思います。広く浅くする百姓か、狭く深くする農業か。
もちろん稼げるのは後者でしょうが、私はリスク分散の百姓を目指したいですね。昔は車もトラクターも草刈り機もそんなの一切なく、すべて手作業だったと思うので、大変さは今以上ですよね。
昔の百姓って凄いなと思います。

味菜自然村の隣の新しく購入した森。
今年の春は原木シイタケを栽培したく、菌のコマ打ちをしました。

原木50本。ドリルで穴を空け、子供達と菌打ち


会員の皆さんへ原木シイタケをお届けできるのはいつかな?


これまた収穫できるようになるのは1年半後ですが、百姓に向けての第一歩かな。野菜つくりもしていきたいですね。
豚が落ち着いてからと思っていましたが、動き出さないとどんどん先延ばしになっちゃうので、少しずつ広げていこうと思います。

そして妻が最近、森に夢中になっており、「みんなの森を守る会」をたちあげ、補助金の申請もしました。
今は、ちょこちょこ整備をしつつ、妻の友達の旦那さんが自衛隊の方で、
仲間を連れてきて、森にある石でかまどを作ったり、
豚の餌を炊くのに燃やしている廃材と味菜自然村にある竹でトイレを作ってくれたり、どんどん森がグレードアップしていっています。

森にある石だけで作ったカマド
こちらは、豚の餌の煮炊きのための燃料になるところだった廃材でできた森のトイレ。       自衛隊さん方に感謝。


イベントをしたりとかなのか、まだどんなことができて、
どうやって収入に繋げていけるのかわかりませんが、
これから「みんなの森を守る会」代表の妻をサポートしていこうと思います。
これも百姓として柱の一つになってくれたらいいなと思います。

最後に子供達の話。
この春1年生になった娘は先日、7歳になりました。お誕生日はお泊りが希望でしたので、佐世保の烏帽子岳という山の中にあるキャビンでお泊り。
夜はお外でバーベキューをしたり、妻と一緒に自分でお誕生日ケーキを作ったりと、ととても楽しんでくれたようです。
ただ、はやくも学校行きたくない病を発症。先日は「どうしても行きたくない」と早くも一日ずる休み。一度こうと決めたらてこでも動かない頑固者。私が小学生の頃、学校行きたくなくて冬に冷水浴びて風邪をひこうとしたことがあったのを思い出しました。ぶるぶる震えながらお布団にはいったけど、風邪ひかずに失敗しましたが。私に似てるのかなぁ。
一度っきりという約束を交わしましたが、どうなっていくのか…。

そして4歳の息子もまた悩みが一つ。
3歳児検診の時に他の子はおりこうに座っていたけど、息子だけ妻の言うことを聞かずにずっと走り回っていたそうです。
保健師さんから目を付けられていたみたいで、先日「発達相談調査票」というものが市から郵送されてきました。保護者用の調査票と、所属園用の調査票。確かにいつも落ち着きが無く、怒っても「わかった!」とか言ってまた同じことをするし。妻は、「ただ元気いっぱいなだけなのに」と、ちょっと不服気味です。元気いっぱいで子供らしいと言えばそうなのですが、、。
私も小さい時は落ち着きがなかったとか言われますし、二人とも私に似ているのかもです。妻の小さい頃はどうだったのか知りたいですね。
日本は決められた枠から逸脱するのはよくないこととするようですが、
個性をもっと伸ばすことの方がいいと思いますけどね。

今回のお肉の発送予定日は6月22日、7月5日、12日頃です。
今回、1回目と2回目の発送の間が地元マルシェ出店準備などで一週間空いています。どうかご了承ください。
(6月25日(日)江迎町WEEKのフィナーレに寿福寺にて開催されるマルシェ「チル、チル、満ちる」に自然豚の無添加ソーセージ販売で出店します。お近くの方は是非お越しください!)
それでは、今回もご注文、どうぞよろしくお願い致します。             

味菜自然村 村長 林拓生

追伸 
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