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恐怖の口が目女【レビュー】【漫画】

タイトルと表紙で皆さんが想像するのはどんなものだろう。

私が表紙を見て最初に抱いた感想は、「どっからどう見てもB級ホラー漫画なのだろう」というもの。実際読んでみた感想は大体当たっていました。ただし単なるB級ホラー漫画ではなく、「ギャグテイスト長編SFスペクタクルアドベンチャー超ドB級ホラー漫画」でした。誉めてます(笑

物語は、日々スクープを狙う清心学園新聞部部長・美空すずめのもとに、「大変な事が起きました」と部員の吉永百合子が駆け込んでくるシーンから始まる。

この導入だけでだいぶ雰囲気伝わりますね。実際、最初は完全にギャグ漫画で始まります。ただ、そこから単純なギャグで終わらなかったところが凄いところ。ゆってしまえばスラムダンクみたいなもんですね。

そもそも、この作品「おおかみ書房」編集長である劇画狼さん(@gekigavvolf)が行っている、リイド社と提携して過去の名作(迷作?)を復刻する流れの中で出版されたもの。そして、この「恐怖の口が目女」の前に出た「サイコ工場」がこれまた良かった。こっちもなかなか強いタイトルがついていますが、中身も強いサイコホラーオムニバス漫画です。
クチガメが次出る、と聞いた時はタイトルや表紙におののきながらも、前作の勢いから、きっとこれも期待できる!と購入してみたら、大名(迷)作で大満足なのでした。

吉永百合子が見た、という「口が目の女」。その正体を突き止めるために調査するうちに、ある集団が極秘裏に進めている大きな陰謀にたどり着いてしまう。さあどうする、どうなるすずめ。

要素として、つめこみ過ぎなんじゃないか、という懸念などなんのその。全方位全力で振り切っているので何の問題もありません。その上、良くできたハリウッド映画を見た時のような、カタルシスを感じられるラスト

世の中、知名度が高くて売れているものはいいものですが、知名度が高くなくても、いいものはある、ということを感じさせられる最高の漫画でした。

みんなも読もうクチガメ。


「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)