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【白血病との出会い②】

 白血病の治療をとても簡単にまとめると
step1,抗がん剤治療を行う
step2,造血管細胞移植を行う
というものだ。

 私の場合step1が1ヶ月間×3回、step2が7ヶ月間かかった。
入退院を繰り返しながらの治療は、合計1年ほどかかった。

 ようやく終わったと思ったら、退院して2ヶ月後、再発した。
2回目の治療は、体が慣れたのかstep1が1ヶ月間×2回、step2が3ヶ月間という短い期間で治療できた。

 2回目の移植が終わって退院してからも定期的に病院へ行き、経過観察を受けている。

 白血病は、10万人に1人という確率でしか発症しない病気だそうだ。
しかも、発症の原因は分かっていないらしい。
お医者さんからは、"運ですね“としか言われなかった。

 10万人に1人という確率は、宝くじで100万円が当たる確率と同じだそうだ。
どうせなら、宝くじに当たりたかった。(笑)

 入院中は苦しいことがたくさんあった。
だが、得るものもたくさんあった。
それはまた別で書くとしよう。

 今現在、同じような病気に苦しんでいる方、そのご家族の方々は、不安で仕方がないだろう。
孤独感に押しつぶされそうだろう。
"初めてかかる病気だし。昔は不治の病とか言われてたし。“と、色んなことが頭をぐるぐる回っているだろう。

 "全く心配しなくていいですよ“と、無責任なことは言えないが、どうか落ち着いてほしい。
深呼吸をして、"自分は大丈夫“と唱えてほしい。
思っていなくても唱えてほしい。

 私が行った移植は、成功率40%だった。
それを2回行ったので、成功率16%ということになる。
それでも私は生きている。
同じ部屋に入院していた別の患者さんも、2回目の移植を行って成功していた。
亡くなったという話を聞くことはなかった。

 先が見えなくて落ち込んでいる人は、今この瞬間に目を向けてほしい。
今この瞬間に、自分の心臓が動いていて、苦しい治療に耐えていて、絶望の中で もがいているあなた。
よく頑張っています。
よく耐えています。
よく生きています。
心臓を動かしているだけで偉いです。
それだけでいいんです。
十分なんです。
十分すぎるんです。

 病気が治って、時間が経つにつれ、その苦しんだ日々が、あなたの人間性に厚みを生むと私は思います。
それは、あなただけの他の人にはない厚みです。
だから今は、生きることだけ考えてください。

最後に

 病気に苦しんでいる方、そのご家族の方々の支えになれればと思い、この記事を書いた。
入院中に考えたこと、感じたことをこれから記事にしていくつもりだ。
私の言葉で、読者の方々の心に少しでも安らぎを与えられたらと思う。

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