わたしたちのウェルビーイングのためのハッカソン2023レポート
今年で6回目の開催となる「わたしたちのウェルビーイングのためのハッカソン」。会津若松で11月10日(金)〜12日(日)企業と大学生、メンター含め約40名が参加しました。
ブリコラージュ(ありあわせの道具で自分の手でものを作る)
これまでのハッカソンは大学、合宿所、オフィスなどで開催してきましたが、今回は築90年古民家での実施にチャレンジ。背の高い参加者は鴨居の低さに驚きながら、古道具好きの参加者はお茶碗1つに感動しながら、そして「ないものは作る」精神の宿る日本家屋が、まさにものづくりをするハッカソンと共鳴する場になりました。
わたしたちのウェルビーイング
このハッカソンでは、チームごとに黙々と手を動かし、綺麗な発表資料を作ることを目指していません。
普段意識することのない「関係性のウェルビーイング」に目をむけ、プロトタイプに還元するために、身体感覚もフルに使って新しい気づきを得る。そしてチーム内外が仲間になっていくことを目的にハッカソンのプログラムを設計しました。
なるべく多くの参加者とウェルビーイングを共有するために、メンターからのインプットセッションの時間をたっぷり設けました。ハッカソン前にドミニク・チェンさんのオンライン事前セッション、前夜祭で藤井靖史さん、プロトタイプを作り始める前に橋田朋子さんからの事例紹介を経てチームごとにイメージを形にしていきました。
またチームでの協働を通じて「わたし→ひとびと→わたしたち」を体感できるようなさまざまなワークを行いました。
「わたしたち」を支えるデザイン要素「ゆらぎ・ゆだね・ゆとり」を常に意識しながら開発を進めていきます。
うろうろするメンター
このハッカソンの醍醐味は、メンターがチームの議論にどこからともなくスッと加わったり、カフェスペースで一緒にお菓子を食べながら自然にメンタリングをしてくれることです。
このスタイルは、ハッカソンの発案者であり、初期からこのプロジェクトを牽引する太田直樹さんのお人柄が体現されているように感じます。
フィールドワーク
「私たちの仮説は間違っていないだろうか?」
「このサービスは本当に利用してもらえるのだろうか?」
アイデアを形にしていくプロトタイピングの過程で「利用者の声」のヒアリングが重要になってきます。事前に各チームとMTGを重ね、ハッカソン前〜ハッカソン中になるべく多くのフィールドワークの機会を設けました。
旅館経営者、飲食店、IT企業、議員、地域の方々には本当にお世話になりました!
一緒にごはんを食べる
ウェルビーイングな時間を一緒に過ごす=ごはんを一緒に食べることかもしれません。只見からスパイスカレー、トマトと一緒に焼くマトン、そして新米おにぎり、日本酒を呑みながらチームを超えたつながりが生まれた時間でした。
セーブポイント
今回の最大のチャレンジは各チームの軌跡をアーカイブする「セーブポイント」チームがハッカソンを丸ごとセーブしたことです。
何回かハッカソンを続けていると、とてもいいものなのに、さまざまな理由でその後の開発が止まっているプロダクトに出会います。
エンジニアがいない、あの熱量のまま続けるのは難しい、お金がない、データが使えない、もう手放したい・・。
そんなアイデアやプロトタイプをどうアーカイブすれば次の志ある方に見つけてもらえるのか、バトンをつなげるのか。
前回のハッカソンから1年かけて議論してきた構想をその時にはいなかった若手のエンジニアに託して、参加者全員が「グッと」くるプロトタイプができあがりました。
またの名を「開発合宿」
各チームのエンジニアは朝の4時まで開発を続けました。深夜にエンジニア同士が自分のチームの進捗やおすすめのガジェットをシェアする光景もこのハッカソンの風物詩。
今年はエンジニア用の寝袋をお布団にアップデート。それでも朝にこたつで寝落ちしていたエンジニアを1名発見しました!
グラフィックレコーディングでアーカイブ
最終日の9:30~各チームのプロトタイプ発表を経てハッカソンは終了。
発表の様子をナカオヒトシさんにグラレコしていただきました。
収穫祭
最後はおやつを食べながら各チームのパネル発表を見てまわり、お互いのプロトタイピングのプロセスを称え合いました。
私たちのウェルビーイングが場全体に広がった、まさに「収穫祭」の光景でした。
そして関係性は続く
ハッカソンは終わりましたが、これから事後面談を経て希望チームは無理のないペースで継続開発していくことになります。
チームを超えてつながり合う仲間とまたいつでもSlackで、オンラインで、あいおいΔでお会いできることを楽しみにしています。
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