どうしたの? 総務省さん。
残念、としか言いようがない、総務省の接待問題。個人的な経験と感想を含めて、あえて書いてみます。とりとめなく。
1980年代=パソコン通信時代は、パソコンが通産省で、通信は郵政省、の所管なので、両省とお付き合いしていた。仲の良くない両省の間で、けっこう大変なこともあった。
その後、90年代以降にインターネットの普及にかかわるようになって、ネット=通信ということで、郵政省、総務省さんとのお付き合いが増えた。インターネット・ガバナンスなどの国際会議でご一緒した。ネット中立性や携帯のナンバーポータビリティ、IPv6などの研究会に呼んでいただいたこともあった。ドメイン名の審議会、にも。そうそう、ワシントンやブラッセルでお食事したこともあった。もちろんいつも割り勘で。
皆さん、真面目に日本社会の進むべき方向を考え、よく勉強し、よく議論し、よく聞いてくれた。たとえ意見は合わなくても、安心して議論できた。
今回総務省が調査して「接待を受けた」と発表された官僚の方々のなかに、直接面識・お付き合いがあった人が何人もいらっしゃる。長い人はたしか1994年からだから四半世紀、短い人でも15〜20年ぐらいになる。当時はまだ課長補佐だったり普通の課員だったり。
基本、「たった1回」の接待でも違法。今回はその回数と金額にびっくり。「利害関係者」と認識していたかどうかが、国会で問われた。「そうは認識してなかった」、と皆さん言われたが、正直、にわかに信じがたい。「コンテンツの制作企業だと理解していた」とて、コンテンツ振興は総務省の所轄の一部ではないだろうか。厳密には規制などがないから違う、という考え方もあるとは思うが、明らかに放送系の事業者なのは、少し調べればわかること。
「事業の詳細な内容までの議論はなかったと記憶している」というのも曖昧で、残念ながら事実の証明にはならない。
なぜ「君子危うきに近寄らず」ができなかったのだろうか。たとえ大臣・首相の家族からみであったとしても。いや、だからこそ。
不正はなかったと信じたい。「あった」ことは証拠で明らかにできるが、「なかった」ことの証明はきわめて困難、悪魔の証明だ。「処分」が出て、しばらく燻って、そのうち別の事案が出てくると、収まっていくのだろうか、、、
優秀な皆さんたちによって、日本の情報通信政策の未来が形成されていくことを期待してきたのだが、少なくとも当分は、その期待は棚上げになったように感じてしまう。
「首相の息子」「首相の家族」、、と便宜供与の疑いというのは、以前はあまり問題にされなかった気がする。世の中の基準が甘かったからなのか、それともさすがに首相にまでなる方は、脇を締めていたからか。
話題の本『ロッキード』を読むと、「首相の犯罪」が本当に実在したのか、疑問も湧いてくる。
しかし、重ねて、今回の件はとても残念だ。「デジタル化」や「DX」の動きに水が刺された気もするし。
<もっと大事なことがたくさんある!>のに、、、、
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