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どうして小説を書くのか

訪れてくださり、ありがとうございます。
本記事は、米国オレゴン州・ワシントン州を中心に毎月10000部発刊されている「夕焼け新聞」に連載中の『第8スタジオ』というコラムの転載記事(修正・加筆含む)です。本記事は、1本300円の入場料をいただきます(価格は字数や内容によって変動します)。なお「夕焼け新聞」というマガジンでご購入頂くとお得です。

「第8スタジオ」はひと月に1本のペースで配信します。2022年9月に配信するのを忘れていたため、10月に9月分を配信しましたが、今月11月は、10月分と11月分の2本を配信致します。
異国で暮らす日本人の葛藤、就活、仕事、家庭、育児、バイリンガル教育のさまざまを書いてきました。当連載は6年目に入り、現時点で終了予定はありません。読者の皆様のおかげでここまで続けてこれましたことを心より感謝申し上げます。


秋の気配が漂ってきました。いかがお過ごしですか。

最近の私は、日焼け止めをつけるのが面倒くさい、というよりも、夜に日焼け止めを落とす作業と時間が面倒すぎて(その分寝るのが遅くなる)、朝、日焼け止めを塗るのがとても嫌になり、それならば体を服で覆うように顔も完全に覆えば日焼け止めを塗る時間は省けるという短絡的な発想から、【帽子+サングラス+どでかい手作りマスク】という出で立ちで、この季節を過ごしております。

あなた誰?と思われることもしばしば。

この間なんて「Are you senior ??」って店で言われました。。シニアって65歳以上のことでしょうか。。衝撃でした。帽子をかぶった覆面っぽい髪ぼさぼさの人はおばあさんに見えるらしいです。やはり肌を露出しないと若くは見えないんだなあ(学び・・・)。

日に焼けず、それでいて作業量が少ない方法を模索しています。もっといい方法はないかしら・・・皆さん、お知恵があればどうぞよろしくお願いします。

さて、秋といえば、小説の公募の口火がきられる季節。秋から年度末までで5作以上は書いて、もう数年が経ちます。ですので、この時期はわりと小説と仕事で頭が埋め尽くされています。

仕事は待ってくれないし、相手もあることですから、必ず期日までにやることになり、穴を開けることはありません。今はレギュラーの仕事に加えて、ベンチャーのアルバイトをしているので本当に時間がありません。これまで、わりあいに大きな会社や歴史のある会社で働いてきましたので、ベンチャーの風土は初めてです。

スピードがものすごく違う。まるで風。

そのスピードのなかで仕事をしていると、ベンチャーを動かす側にいる人たちがとても眩しく見えるんですね。背水の陣といいますか、ぎりぎりのところで、仲間と協力し、議論し、試行錯誤して、やり方をどんどん変えながら進んでいきます。軸の方向としては、高校の運動会の延長のようにも見える。しかし社の命運がかかっているビジネスですから、彼らはほんとに死に物狂いで船を漕いでいます。いいなあ、と思います。

私は彼らの風を浴びながらアルバイトをさせてもらってます。自分たちで考えた、世界にまだないオリジナルなビジネスをつくり、認められようとする彼らを心から尊敬します。すごい。私はこの世は便利に満ちていると思っているので、新しいビジネスなど思いつきませんが、そういう風に人生を過ごすのはすばらしいことだなあとそばで観察しながら感じています。

話は小説に戻ります。

小説のなかで、私が比較的多めに取り組んでいるのが純文学という分野です。自分の書くものが純文学である、と固定して思っているわけではないのですが、クリエイティブライティングの授業や合評で「たぶん私が書くものはそう分類されるんだろうな」と思うに至りました。個人的には児童文学を書いているときがもっとも楽しいです。

純文学公募の大きな締切は年に6回あります。その1発目が9月末(どこをスタートとするかは人によって違うでしょうが)。手元に、初稿がおわった小説があります。これに手を入れ、何度かの推敲を重ねて提出します。

そんなことを日常生活の片隅でおこなってきているのですが、最近よく思うんです。なんのために私は小説を書くんだろうって。

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