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孤独になった少女のその後

訪れてくださり、ありがとうございます。本記事は、米国オレゴン州・ワシントン州を中心に毎月発行されている日系紙「ゆうやけ新聞」に連載中のコラム『第8スタジオ』からの転載(加筆含む)です。本記事は250円の入場料をいただきます(場合によって変動しますのでご了承下さい)。購読を希望されるなら1000円です。
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こんにちは。すっかり秋ですね。

朝晩が冷え込み、羽織りものが必要な季節の到来です。

昨日はやや変な天気で、朝からずっと雨がしとしと降っていました。低く垂れこめていた厚い雲がこの世界をすっかり暗くしていたのですが、夕方のある一瞬、様相が変わりました。

私はちょうどフリーウェイを西に走っていたのですが、太陽が沈む前の力を振り絞るように輝いていたんです。厚い雲にも、ところどころ薄いところはあるようで、その隙間から強い光が自分に向かって突き刺しているのがわかりました。

ハンドルを握る手がじわんと暖かくなっていた、だけではなく、光が降雨に反射してキラキラキラキラ。一面銀世界、というのでしょうか。

あまりにまぶしすぎて目をつぶりたかったのですが、つぶってしまうと事故になりかねないので、目を細めながら必死にハンドルを握りました。

帰宅後、まさしくこれと似たようなことが娘に起こっていると、突如気付きました。

前々回のコラムで、公立イマージョンスクールで新年度を迎えた娘の大親友二人が、初日直前に同時にいきなり転校してしまい、娘はクラスで「すっかり一人」になってしまったことをお伝えしました。

同じ学校に通う妹の報告によると、お昼ごはんも「ひとりで食べてたよ」とのことで、親の私はすっかり気を揉んでいました。

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