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MALAIKAのマーケティングトレース

こんにちは~
世界へボカンという越境EC専門の英語Webマーケティング会社で
コンサルをやっているアイザワといいます。

12月1日、快晴の土曜日
マーケティングトレース女子会に参加してきました。
今回でマーケティングトレースに参加するのは5回目くらいなので
いい加減アウトプット出さないといけないなぁと思い書き出した次第です。
2週間を経てやっと完成しました。。。

マーケティングトレースってそもそも何?って方
黒澤大先生のNoteをご覧ください。

今回のマーケティングトレースを行うテーマ企業として選んだのは
エスニックファッション界の老舗 MALAIKAこと
株式会社タカラトレーディングです。

理由としては私が個人的にエスニックファッションが凄く好きで
エスニック界隈ではいくつかあるお店の中でも有名で
個人的に特に好きなお店である為、応援の意味も込めて選びました。

 目次
#00  株式会社タカラトレーディングって?
#01 PEST分析
#02 STP分析
#03 3C分析
#04 5Force
#05 Next Action
#05 まとめ

#00 株式会社タカラトレーディングって?

ざっくり簡単にどんな会社かというと
アジア、アフリカ、中南米民芸品等の輸入販売を行っている輸入雑貨屋さんです。
平成1年からサービスを開始されているので、約30年間このビジネスを展開されています。
凄い。。。(参照:マライカ 会社概要
ビジネスモデルは仕入れがあって、店舗・またはオンラインで販売する従来型の小売り型。
2000年頃に流行ったエスニックファッションブームにのっかるかたちで
チャイハネ・チチカカというライバルとともに大きくなったのですが
現在エスニックファッションの衰退が著しい為、これから生き述べるすべを確保していかなくてはならない局面にいます。

#01  PEST分析

最初は輸入雑貨ということでPEST分析から行いました。

ポイントは4つかなと思ってます。
・仕入れ値の高騰
・エスニックファッション業界の縮小化
・ECの発達
・SNSの活用

です。

仕入れ先は現在でいう新興国といわれる国々
(インドネシア・タイ・ベトナムなどなど)がメインで
20年~30年前は今とは比べ物にならないほど物価・人件費も安かったです。しかし、それぞれの国が経済的にも発展していっていることから人件費・物価が上昇。結果仕入れ値の高騰につながっています。
また、エスニックファッション業界全体の縮小化が進み
パイがそもそも減少している為、仕入れるのも売るのも大変な状況です。

ただ、EC・SNSの発達を考えると新たな顧客との新しい接点の持ち方が生まれている為、まだ可能はあると考えられます。
しかし、現状のマライカではSNS施策において競合(特にチチカカ)に若干リードを許してしまっている印象な為、強化が必要かと思われます。
下記は競合2社とマライカのインスタグラムアカウント情報を比べたものです。

上記4つのポイントをふまえ
MALAIKAは以下のように事業展開を変えていっている印象です。

ここでの重要ポイントは2つかなと思っております。
・ブランドの方向転換
 =値段を引き上げると同時にブランドイメージも高価格な洗練された
  イメージに寄せていった
・カフェ事業の展開
 =マネタイズの機会が減ったことをふまえ、小売りとは別の柱を作っていった。
特にカフェ事業は本気で取り組んでいることがヒシヒシと伝わってきます。

どんどん店舗数を増やしていっています。

#02 STP分析

次はPESTをふまえ、STP分析を行いました。
セグメント・ターゲティングは合わせてざっくり以下にまとまりました。

年齢:20代後半~40代
性別:女性
場所:郊外や地方
若いママや2000年のエスニックファッションブームを知っている層。
カジュアル・ゆったり・ナチュラルなファッションが好き。

単価を上げた=所得が比較的多いであろう20代後半~30代で
特にエスニックファッションを知っている層を
ターゲットに絞ったと考えられます。
ブランドの方向性もその年代に受け入れやすい洗練されたデザインにしていっている印象です。
競合のターゲティングと比べると
チャイハネのターゲットは男女20代後半から30代で個性的なファッションを好む層。チチカカは10代から30代の比較的若い世代へのアプローチが多い為、競合とは酷くはバッティングしない印象です。
また、カフェの方もターゲット年代(特にママ世代)が好みそうなテーマかつ展開している地域が興味深かったです。
 ・北海道
 ・岩手
 ・茨城
 ・千葉
 ・埼玉(大宮・深谷・越谷・入間)
 ・東京(北小岩)
 ・神奈川(相模原)
 ・石川
 ・奈良
 ・佐賀
見事なまでに地方と郊外に集中しています。
また、”エスニック”の検索ボリュームを地域ごとに見ていくと
地方の需要が多いことがわかりました。

なんで愛知はこんなに需要があるのにお店が一店舗もないのかな?
とちょっと不思議です。

ポジショニングは従来の小売店としての立ち位置で作りました。
横軸は品質(デザイン)、縦軸を価格帯で切ることで
エスニック界隈での立ち位置は高品質・高価格帯で確立していることがわかりました。

#03 3C分析

3C分析も行いました。

現状の顧客のエスニックファッションへのニーズをまとめると
自己主張ゆったりとした服であるように思いました。
ただ、不満としては品質の悪さがあげられマライカはその点をカバーしにいっているのかなと考えています。
自己主張をしたい人にチャイハネのエッジが効いたデザインははまっているし、チチカカに関しては大き目サイズのラインナップもそろえており、
見習うべき点は大いにあります。

#04 5 Force

5Force分析で見えてきたのはとても厳しい立場であることでした。
新規参入も、代替品の脅威があるにも関わらず売るのも仕入れにおいても立場が弱いことが明らかになりました。

厳しい状況であることが分かった今、マライカがこれから勝っていく為には圧倒的であるべきだと思います。また、カフェ事業もきちんと戦略をもって行っていかないとこちらも競争の激しい世界です。
生き残っていくことは難しいと思います。

#05 Next Action


マーケティングトレースを行って見えてきたマライカが行っていくべき施策は以下3つだと思います。

①SNSの活用
まずはInstagram Shopping機能を使えるようにするべきです。広告配信を行ってもいいと思います。オンライン事業を強化する必要があると思います。
また、♯マライカなどで投稿しているユーザーをリポストするなどユーザーとの積極的な接点を持っていき、顧客からファンにしていく取り組みが必要です。

②見せ方の改善
ゆったりとしたシルエットが多い為、大きな人でも楽しめる商品があるはずです。大きな人向けカテゴリーや写真を用意しておくことでユーザーの幅が広がると考えられます。

③カフェ事業と小売業の連動
カフェのテーマがハワイですが小売りのメインはアジア・南米だと思います。せっかく扱っているものがアジア・南米で、エスニック料理が近年はやっているも考慮すると
・家具や食器などはお店で購入できるものを扱うことで購入のつながりやすくなりますし
・料理もエスニックに寄せていけると集客につながりやすいと考えられます。

①~③を行いつつデザインや品質の部分で突出し続けていけば
マライカでした購入できない商品を求めるお客さんは絶えることなく、
この先さらに10年・30年と愛される企業であり続けられるのではないかと思っています。

まとめ

アパレル業界って本当にしんどい業界なんだなあとしみじみ感じました。
マライカだけでなく、仕入れるのも売るのも大変で新規参入・代替品の脅威があるのはアパレル業界全体に言えることなのかと思っています。
この業界のこれからには
新しい価値観の定義(社会問題を意識した新たな洋服の選び方の基準)や
ファン化させる取り組み(個人へのカスタマイズ・顧客との関係構築の工夫)
などが生き残っていく為に必要なのかなと感じました。

感想としては思ったより構想から仕上げに時間がかかってしまったなあと
VRIO分析やSWOT分析などもできるとよりよかったですが
今回は時間がいくらあっても足りない為5Forceまでで。
次はもう少し早くnote更新できるといいなと思っています。
普段は海外向けWebマーケティングを行っているので
次回はアメリカで人気急上昇中のコスメブランドColourpopのマーケティングトレースを行います。

ただまいさん、黒澤大先生今回も貴重な学びの場を設けて頂きありがとうございました!

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