いつか見たい景色〜オリックス・バファローズ
常に楽しい思いができない趣味だ。
他人の頑張りにここまで一喜一憂できるのはなぜなのかと思うときもある。
それでもやっぱり、勝つと「楽しい」のだ。
一度プロ野球観戦の魅力にとりつかれたら、たぶん絶対やめられない。
「珍しいね」
好きなチームを伝えたとき、99.99999%このような返答をしてもらう。
私が出身地を伝えたときとほぼ同じだ。人がマイナーなものを見る目である。
なんでオリックスファンなんですか?
ストレスが溜まると、山本由伸の奪三振集をYouTubeで見てる同志たち。
何度も聞かれることだろう。
なんでオリックスか
前回のnoteに記したように、生粋の関西ローカル親族のなかにうまれた私は母方の祖父母の影響を大きく受けているように思う。
今年ついに80歳になる祖父は、強かった阪急ブレーブスのファンだった。
母方の実家に行けば、阪急の優勝旗をかたどったタペストリーや、母と叔父が所持していた阪急子ども手帳など、今は珍しいお宝グッズがあふれている。
オリックス・ブルーウェーブと名前を変えてからもそれは変わらず、私が物心をついたころには大スター・イチロー氏のグッズがいっぱい家にあったのを今でも記憶している。
子供だったのでよくわからないまま、オリックスはライバルだった近鉄バファローズと合併した。華々しい優勝から、拠点が大阪へと移り、イチローが抜けたチームは暗黒期。ファンを離れた人もかなり多いらしかった。
ただ
歴史がどうであれ、わたしは、今のオリックスがすきだ。
球場には阪急、近鉄、青波・・・・統一感のないユニホームの色であふれるオリックスが、その歴史ごとすきだ。
初めて見に行ったプロ野球がオリックスvs近鉄のグリーンスタジアム神戸。
楽しかった。
それ以上に理由などない。
関西におけるオリックス
チームの選手はみんな魅力的なのに、阪神のように目立たないと言われる。
それは在阪メディアのせいだと思う。
愚痴っぽくなるのは避けたいが、関西メディアはもっとパリーグを報道してほしい。
こんなに魅力的なのに。
優勝争いをしていた時も、3位争いをしていた阪神ばかり取り上げていて辛かった。csでは日ハム寄りの報道ステーションに嫌気がさした。笑
だから、全国ネットでオリックス話をしてくれる、なにわ男子の藤原丈一郎くんには心から期待しています。「メディアに強い」ジャニーズが語ってくれるのが本当に心強い。
ファンフェスタのmcで霜降り明星を起用したのも良いし、彼らがm1で優勝する前に、みんなで応援する優しさもすき。二人はチームの公式本にもインタビューが載っている。
広報が頑張ってるなといつも思う。
選手の魅力を一人一人書いていると長くなるので選手紹介は今後に回すが、いろんな意味でほんとうにかっこいい選手が多い。
ファンサービスに長け、まじめで応援したくなる選手ばかり。
球団も丁寧で優しいイメージがあるし、仕事でたまたまちょっと関われた時もそのままのイメージだった。
オリ姫デーなど、女子向けの企画も多くて楽しいと思う。球場も女性が多い印象がある。
ただ、もし優勝してもスポーツ紙の一面になるのか心配してしまう。それが在阪メディアの扱いである。
忘れられない年
わたしが大学受験から解放された2014年、ソフトバンクと優勝争いをしていたあの年は忘れられない。
あの日、忘れもしない10月2日にオリックスが0.5ゲーム差でリーグ優勝を逃し、ベンチで泣く選手らの姿を見た。
昔は1戦1戦にすべてをかけるような高校野球の方が好きだったが、10.2以降はとくに、プロ野球の優勝の重みを感じた。
あの年は、シーズンで引き分けに終わった試合のなかから1試合でも勝てていたら優勝できていたかもしれなかった。
1勝への思い入れと悔しさ。
よりいっそうプロ野球にはまった瞬間でもあった。
2015年以降
それ以降のオリックスははっきり言ってつよくない。
でも他球団ファンに弱いとイジられるのはまじで好きじゃない。
ファンがいくら自虐しても良いけど、他球団ファンにいわれる許容範囲は限度がある。
強いチームを応援している人が強いわけじゃないし、たまに言うけど弱いから応援してるわけじゃないんだ!!!
ソフトバンク・ホークス
オリックスがAクラスになったのは、
先述の2014年までさかのぼる。当時、0・5ゲーム差を争ったライバルのソフトバンクはその後、何度も日本シリーズに出ている。
それ以降もソフトバンク戦は苦手だが、勝てると他チーム以上にうれしい。
近年は日本シリーズでソフトバンクが無双しているが、かれらの強さや怖さは何年間も身にしみてオリファンが一番感じ続けているのではないか。
それでも、交流戦や日本シリーズでのパリーグ独自の団結力みたいなんも嫌いじゃない。すき。あいらぶパリーグ。
結局
ほんまに何を見せられたんやろというゴミのような試合をする日も多々ある。開幕戦は10年連続敗退。呪いだと言われることもある。
優秀な先発陣を打撃で援護しない野手に怒り狂うときもある。
新人選手の勝ち星をベテランの中継ぎが消したとき。
2日連続で九回2アウトからサヨナラ負けをくらった日。
ロッテと6連戦し、毎回違うバリエーション豊かな負け方をして、前半戦でほぼシーズンが終了した昨年。
今年は違うぞと叫びたい。
たまに勝つと嬉しくて、オリックスが勝った日は相手チームファンのツイートとかのぞいちゃう。あれは打てないとかあれは化物とか褒められていると嬉しい。
喜び方に慣れてないんや。
相変わらず打たないけど先発陣がえぐい防御率残してくれているので、今年は本当に頑張ってるなと思う。
若いチームなので育成しながら勝てたら良いよね。
プロの厳しさ
プロ野球はチームの入れ替えがない。何度最下位でも翌年は0からスタートだ。
だが、名前を連ねる選手は違う。
その年、ヒーローインタビューに出ていた選手が数ヶ月後には戦力外通告を受けているケースもよくある。応援している選手が他のチームにトレードに出されたり、けがで引退してしまったりする悲しみはオフシーズンは日常のようにある。
オリックスも、優勝争いをしていたころの7年前のメンバーはみんなそれぞれ色々あって、もうチームにほとんどいない。
それでもあのころと変わらず、オリックスがすきだ。心から勝利を願っている。
私が生まれてからチームは優勝していない。
優勝の喜びをしらない。
何度もファンをやめようと思った。
でも、結局次の日の先発をチェックしてる。
最近は知り合い(という表記が正しいかは不明)がオリックスに指名されたこともあり、心からチームを応援する環境がより高まった。
二軍にも、より詳しくなった。応援しない理由がない。
いつか絶対に優勝してほしい。今年じゃなくても、来年じゃなくても、祖父と共に見たい景色がある。
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