見出し画像

ゲイの存在は人口減少に繋がる?


—言いたいことは分かるけど


noteを徘徊してたらとんでもないつぶやきを見つけてしまいました。

"ゲイが子供を産むって、バイセクシュアルでもあるまいに。養子だ!って叫ぶかもしれないが、それでは次世代の子供の数は増えないんである。"


保守的な異性愛者の方が同性愛者に対しておよそ持ち出すのは、次の世代で人口が減少するんじゃないかという憂いです(これは自分の感情で否定することを嫌い、何やら別の論点にすり替えているだけのように思います)

僕は学者さんみたいに博識じゃないから、現在そのことについてどれくらいの研究がなされているのかは分かりません。が、以前読んだ本にあった内容を元に『ゲイの存在は人口減少に繋がるか?』に対して反論してみます。


—事実は小説より…


引用元は上記リンクの通り、橘玲さんの『もっと言ってはいけない』です。この本の第一章の中の「ゲイ遺伝子の発見」という項で触れられています。ゲイという性的指向を持つ遺伝子の発見と、遺伝子淘汰についての話です。少し引用してみます。

同性愛に遺伝が(かなり)強くかかわっているとして、なぜそのような遺伝子が進化の過程で残ってきたのだろうか。 (中略)  男性と女性が平均して2人の子供をもうけるとしよう。兄と妹なら4人の子どもをつくるはずなのに、兄が同性愛者だと子どもは2人に減ってしまう。利己的な遺伝子冷酷なまでに合理的なのに、こんな非効率なことはしないはずだ。

ここまでは誰しもが考え得るありきたりの話です。そりゃ同性カップルから子どもは生まれませんよね。でもこの引用部分の前後で、驚きの研究結果を知ることになります。

ゲイ男性の母方の女性血縁者、つまりは母方の従姉妹やおばは、異性愛者の従姉妹やおばよりも、はるかに多くの子どもを産んでいるということだった。 (中略)  バイセクシュアルの男性も同性愛者と同じく、母方の親族に子どもの数が多いことが分かった。

どうでしょう?さらに著者の見解では、ゲイの人がいる家系において女性が多産である理由について、『実はゲイ遺伝子を持つ人は男性から見て魅力的な人である可能性』が指摘されています(こんなこと僕が言うのもなんなんですが…)。

ゲイが子どもを作れないことに対する直接的な反論にはなりませんが、ゲイの存在が人口減少に繋がるとはもしかすると言い切れないのかもしれませんよ?



—理解しなくても知ってみる必要はある


いわゆる保守的な異性愛者の方が同性愛者を受け容れられないなら、僕はそれはそれで仕方ないと思います。多様性を語るには、まず自分が他者を受け容れるスタンスがないと土俵に立てません。足立区議員の発言と同じです(元々その話に対する批判でしたが)。そして外野の発言はただのヤジです。でもそれは、『感情論であれば』の話です。もし外野から理屈をこねて同性愛者を批判したいのであれば、それなりの論じ方をするべきだと思うんです。そのためには日々のインプットを、なるべく偏らずに増やす必要があるんじゃないでしょうか?


僕の思うことは以上です。お付き合いいただきありがとうございました!

僕はお気持ちだけでも十分嬉しいのです。読んでくださってありがとうございます🥰