愛着障害の克服 -自分が自分の親になる-
愛着障害に心理療法や認知行動療法が効果を発揮しないのは
精神疾患の治療や心理療法は、とても難しい病気に対しては効果が出にくいことがあります。場合によっては、病気が悪化することさえあり、治療者と患者の関係が壊れてしまうこともあります。
しかし、ここで「愛着」という観点を考えると、状況が少し違って見えます。心が安定している人に対しては、通常の精神療法が効果を発揮します。しかし、愛着の問題が深刻な人に対しては、通常の治療法があまり効果を出さないことがあります。
性格の問題や発達障害が複雑に絡み合っている人が治療が難しいのは、愛着の問題が原因であることが多いのです。うつ病や不安障害など、よく見られる病気でも、回復に時間がかかる場合には、愛着の問題が関係していることがよくあります。
しかし、現在行われている多くの治療法は、安定した愛着のある人にしか効果を発揮しないことが多く、愛着障害に対する効果は限られています。愛着障害や安定しない愛着の治療は、まだよく理解されていない分野であり、どう扱うべきかについては、ほとんどの人が理解していません。
愛着障害というと、ひどい虐待を受けた子供のケースを思い浮かべる人が多いです。しかし、実は多くの人が抱える安定しない愛着の問題にどう対処するべきか、まだまだ認識が進んでいません。これまで見過ごされてきたこの問題は、大きな課題となっています。
STEP1 どのようにして解決していくか
1.「安心できる場所」を見つける -安全基地の確保-
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