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コーポレートテックの営業についてスペシャリストが赤裸々に語ります!〜担当者に好かれるポイント、信頼できる営業担当の特徴、向く人向かない人〜

先日、「コーポレートテックの営業についてスペシャリストが赤裸々に語ります!〜担当者に好かれるポイント、信頼できる営業担当の特徴、向く人向かない人〜」と題したウェビナーを実施しました。

本記事では、配信内容を書き起こし形式にてお伝えします!
コーポレート部門に所属していて、SaaSやツールの導入にご興味のある方、また、コーポレートテックの営業をされている方やご興味をお持ちの方はぜひご一読ください。



登壇者(敬称略)


freee株式会社 IPO事業部 部長 新村 陸
2015年4月入社。スモールビジネス向けのインサイドセールスを担当し、2017年1月上場対応の「クラウドERP freee」の提供開始とともに、中堅企業向け事業部の立ち上げにセールスとして従事。その後は同事業部西日本責任者、マーケティングマネージャーを歴任。2019年7月、上場企業・上場準備企業・成長企業の開拓をミッションにIPO事業部を設立、同事業部長に就任。

株式会社ログラス 代表取締役CEO 布川 友也
慶應義塾大学 経済学部卒。 新卒で投資銀行に勤務。M&A、IPOアドバイザリー業務に従事。 その後、上場直後のITベンチャー企業に経営戦略担当として参画し、IR・投資・経営管理等を中心に業務を行い、東証一部への市場変更を経験。 株式会社ログラスを創業、代表取締役に就任。

株式会社AIトラベル COO 藤本 了甫
2007年、大学卒業後に製造業に未経験で経理部原価計算担当になる。その後、外資系・日系・スタートアップでコーポレートを中心に業務改善を行ってきた。スタディプラス株式会社管理部部長を経て、2020年AIトラベルにジョイン。


自己紹介


株式会社AIトラベル COO 藤本(以下、藤本):本日は、コーポレートテックのセールスについて、様々な角度で我々が思っていることや実体験をシェアさせていただきたいと思っています。まずは、自己紹介をお願いします!

freee株式会社 IPO事業部部長 新村様(以下、新村様):freeeの新村と申します。今日はよろしくお願いします。freeeでは、長らく小規模・中規模の企業様向けの営業をしていましたので、そこで学んだことをお伝えできればと思います。

株式会社ログラス 代表取締役CEO 布川様(以下、布川様):よろしくお願いします。僕たちログラスは、経営企画向けのSaaSを開発しています。CEOという仰々しい肩書ですが、やっていることは営業と採用ですので、今日は営業マンとして扱っていただければと思います。


実は、営業は早くどなたかに引き継ぎたいと思っているのですが、コーポレートテックのセールスって、サービスの知識に加えて業務知識も必要なので結構難しくて。まだ僕以外の人に渡せていない状況です。ただ、今後は他の方にどんどん渡していきたいと思っています。絶賛募集中ですので、ご興味がおありの方はぜひご応募ください!

株式会社ログラスの会社情報
Loglassが遂に正式ローンチしたのでガチ採用資料を公開してみた|布川友也note

https://www.notion.so/Loglass-Job-Board-da7d4b2b62b04d4da0de327c6434dd1f


藤本:今、布川さん以外に営業の方って何人いらっしゃるんですか?

布川様:複数名いますが、クロージングセールスは僕だけです。

新村様:それは大変ですね!どのくらいの工数かけているんですか?

布川様:僕の全工数の3割位はセールスにかけていると思いますね。

藤本:サービスの設計や事業企画もされているでしょうから、かなり大きい割合ですよね。

布川様:ほかは、営業で収集したお客様の課題を開発に落と仕込むことが3割、採用活動が2割、残りでコーポレート的な業務をしています。仕訳は一部任せているところもあるのですが、労務も自分で見たりしているのでもう地獄のような状況です。

藤本:お忙しいですね。セールスは早く誰かに渡したいけど、このコーポレートテックの営業できるひとがいなくてなかなか難しいという状況なんですね。

布川様:それもそうですし、アンチパターンとして、早く渡すとそれも良くないというのがスタートアップのセールス事情としてあって。営業をしていると本当に大変なのですが、渡すのが早すぎて、お客さんの情報を拾いきれないなんてこともあるので、タイミングを図っているところでもあります。

藤本:最後、私の自己紹介もしておきましょうか。
現在はAIトラベルでCOOをしているのですが、もともとは15年位経理をやってきました。ただ、25歳、31歳のときに営業もしていましたし、新卒のときには営業志望だったということもあり、実は営業向きなんじゃないかと言われることもありましたね。今、COOとなって、バックオフィスとフロント両方の経験が活きてきたんじゃないかなと思っています。

自分自身、経理としてコーポレートテックのセールスを受ける側でもありましたので、その経験も踏まえてお話できればと思います。

コーポレートテックのセールスは何が難しいのか

布川様:コーポレートテックーコーポレート部門を対象としたSaaSやツールって、SFAやMAツールなどと比べて、売上に直結する部分から遠いじゃないですか。それが、コーポレートテックのセールスを難しくしている要因だと思っています。つまり、誰でもわかりやすくROIが出るものではないんですよね。

コーポレート部門の業務効率化やDXだって、重要だしやらなくてはいけない、と頭ではわかっているけど、そもそもの投資判断がし辛いと思っている人も多いのかなと。

それから、セールスやマーケティングだと、ある程度業務を類型化しやすいじゃないですか。でも、コーポレート部門は業務が複雑で、細かい。だから、類型化しづらいし、理解も難しいんですよね。やっていることが相対的にニッチで、かつ直感的に、なぜ必要なのかが分かりづらい業務が多いので、知識が無いと話ができないということが、コーポレートテックのセールスの特徴であり難しさだと思います。

藤本:今のお話と関連しますが、コーポレート部門はコストセンターに見られがちですよね。人員を複数人あてがってるのに、更にそこに費用を使うの?!と思われたり・・・つまり、予算が取りにくい部門である、というころもコーポレートテックのセールスを難しくしている要因ではないでしょうか。

布川様:それ、明確にありますね。
コーポレート部門ー経理、経営企画、総務って、普段は事業部側にコストを抑えるように話をする側じゃないですか。なのに、自部門の業務が大変なのでSaaSを入れたいです、というのは、普段の行動と若干矛盾するんですよね。それもあって、コーポレート部門で働く方たち自身が結構コストにシビアになりがちで、更に予算が取りづらくなっているように思います。

新村様:それから、セールスの知識・スキルセットも関係ありますよね。お二人のように、もともとコーポレート部門側にいて営業をやるという人材は多くなくて。コーポレート部門を経験していない人にとっては、知識のキャッチアップがしづらいし、自分の経験からイメージしづらくもあるんですよね。

それで、いわゆるロードマップセリングみたいなことやってしまうと、「業務のことを分かってない人が来て、更によく分からないことを言っているな」みたく思われてしまうことって、よくあるパターンかなと。知識がないからこそ、丁寧に取り組むことがうまくいくためのポイントだと思います。

藤本:自分もそうだったんですが、コーポレート部門の人って結構細かく質問するじゃないですか。

例えばAI Travelの商談だと、課税区分や仕訳について聞かれたりするんですよ、通常会話として。コーポレート部門を経験していないセールスだと答えられなくて、「後で調べます」と返答することもあると思うのですが、そうすると、「そんなこともわからないのに、このプロダクトを売っているの?大丈夫なの?」と不安感を煽ってしまうこともあるかなと。

つまり、基礎知識や共通言語が分かっていれば答えられたことなのに、分からないから答えられない。そして、決まるはずだった案件を失注してしまうことってあるあるなんじゃないかと思っています。

それからもう一つ、セールスとバックオフィスの人が仲いいケースってあんまり・・・無いですよね。結構バチバチにやりあっていたりもするので、普通のセールスからコーポレートテックのセールスに行っても、あまり勉強したがらないケースもあるのかもしれないなと。

布川様:まあ、勉強しない人は多そうですよね。笑

藤本:そうなんですよ、急に知らない世界に寄り添えっていう要求をされるのは結構大変ですしね。

布川様:要求としてはかなり難易度が高いと思っている一方で、できないということはないと思っているのですよね。例えば、外資でSAP売ってます!というような人をイメージして話しますね。

そういう人達を考えたときに、彼らがバックオフィスの方のような専門性を持っていて簿記の細かいことまで勉強しているかというと、そうじゃない人も多いと思うんです。それでも売れている人だっていますよね。じゃあ何が大事かというと、企業のエグゼクティブ、すなわち意思決定層と会うことなんですよ。

営業の人達の間でよく読まれている、ひたすら意思決定できる人に会おうということを説いている本がありまして、そこには、あれもこれも教えてという人を「see more(シーモア)さん」と書かれているですよ。そして、「see moreさん」と付き合っていること自体は本質的には価値がないですとも説いています。どういうことかというと、「あれ見せて・これ見せて・細かくいうとどうなってるの」という質問をする人って、確論OK総論NGみたいな事になりがちで、そこに時間を割くのはもったいないということなんです。

もちろん、コーポレートテックのセールスにおいて、最低限の業務知識があることは必要だと思うのですが、そこに傾倒すると却って売れなくなるのかなとも思っています。

藤本:Salesforceの営業とかでよく聞く、お手紙戦略のイメージですよね。専務とか取締役とか、役員級の方にお手紙を送って、意思決定層をダイレクトに狙いに行くと。そうなると、細かい話ではなく、導入した場合の費用対効果、会社にとってどんなベネフィットが生まれるの?という話ができて、導入までスムーズに進められるという話も聞きます。

布川様:導入したら、なんだかんだ機能的にはやりたいことはできるはず。だったら、もっと上流の、何について困っているから問い合わせしてきた、と課題についてお話いただけない方は、結局買わないんじゃないかなと思います。

今すごくお腹が減ったなこのリンゴを食べたいな・・・と思っているひとが、「このリンゴは種ありですか?種無しですか?どんな成分ですか?糖度は?」って聞くわけないじゃないですか。

ここはコーポレートテックのセールスと、普通のセールスとで共通しているところであって、最低限の知識は必要だけど根本は変わらないと思います。僕個人としては「(普通のセールスと)違う」「いや根本は同じだ」と言2つの人格が混在していて、違うんだよな〜でもそこは一緒だよな〜なんて考えていたりもしますが。

藤本:会社で一番困っていることは何か、という課題抽出ですね。その課題がプロダクトによって解決できるのかどうか、を見通せない人は売れないですよね。

布川様:お客様の立場に立ったとき、細かいことを懇切丁寧に説明してくれるセールスよりも、課題解決に寄り添ってくれるほうがどう考えても良いじゃないですか。だから、それは普通のセールスと変わらないのかなと思っています。


藤本:基礎知識は当然どこでも必要だけど、結局は課題の抽出とそこに寄り添うことが大事だということですね。

布川様:ですね。冒頭の話に戻りますが、絶対的に違うのは、サービスのアド・バリュー(付加価値)の説明が難しいということです。

コストセンターにさらにコストを重ねるということに見えがちなので、そこをお客様が社内に説明するときの難易度の高さはフロントの製品とは段違いで難しいと思います。ここは普通のセールスと全く違うところだと思いますし、これまでフロント向けのツールをバンバン売ってた人でも、コーポレートテックのセールスを始めた途端に売れないということは全然あるでしょうね。

新村様:僕はfreeeのエンタープライズプランというプランが出たときに、それを拡販していく役割が長かったのですが、今思うと恵まれていた部分もあったなと思います。

例えば、クラウドの会計システムを使って上場しようとしているお客様たちは、考え方が先進的なんです。なので、こちらが説明しないところまでわかっていただけたり、逆に色々と教えていただくことも多くて、それで非常に救われた部分は多くありました。

書籍では「THE MODEL」とか「クラウド誕生」、「チャレンジャーセールス・モデル」を参考にしていましたが、最初にやるべきことは顧客よりも顧客に詳しくないことを受け入れることでしたね。



そこの認識を統一して、どんどん聞いていこうよと。聞いていったらわかることもあるし、会話が噛み合うのはもちろんだけど、別の角度から話や質問ができることにこそ価値があるんじゃないかとも思っています。

これも他のセールスにも通じることかもしれませんが、わからないことを受け入れてお客様から学ぶという姿勢を持つことは重要なんじゃないかなと。


藤本:僕、まさしくfreeeのエンタープライズ版を導入したのですが、当時のセールス担当はすごかったんですよ。

何でもできます!というスタンスで、あれもできます!これもできます!という感じだったのですが、実際入れてみたらできないこともあって。
当時は、あれもできないしこれもできないじゃないですか、と結構耳が痛いことをバンバン言ってしまったのですが、セールス担当の方の何がすごかったかと言うと全部返してくれたんですよ。

それは調べます、とか、これはできないんです、とか。レスポンスも早かったので、プロダクトはまだまだのところはあるけど、コンセプトには共感するし伸びしろもあると思い、そこからはずっとfreeeを使い続けていました。

新村様:そういうフィードバックを受けて、知らないことがあるとか、できないことがあるということを受け入れること、について意識のすり合わせをしっかりしていましたね。
最初はインバウンドセールスでかつインサイドセールスだけだったので、体制も特徴的だったように思います。

藤本:当時から比べるとかなりセールスも増えてますよね。

新村様:そうですね、増えましたね。インサイドセールスも含めてだと、100人弱くらいいます。

藤本:セールスの業界の基礎知識については研修とかしているんですか?

新村様:そうですね、研修はしています。プロダクトが日々アップデートされているので、そもそもプロダクトのキャッチアップが大変だったりもします。

自社プロダクトもそうですし、経理業務についても研修を組んでやっています。ただ、一人法人と上場企業で重要視している部分はぜんぜん違いますので、やっぱり身になる学びは実際にお客様と話して個別に最適なスキルや知識を得ることかなと。

藤本:例えば、簿記二級、三級の知識を身につけるように言われたりもするんですか?

新村様:今の新卒はそうですね。
ただ、それがなくても、プロダクト知識と業務知識がついてくれば、営業は問題ないです。

僕の場合には入社して長いので、徐々にキャッチアップできて今に繋がっているのですが、最初から全てを理解するのはやっぱり難しくて・・・もともと経理をされていた方が営業やCSで入社されることもあるのですが、やっぱり早いですよね。キャッチアップが。

信頼できる営業はこんなひと!商談で気をつけていることについて。

藤本:これは僕の実体験なんですが、セールスの方が「知ってます、できます!」みたいなことを言っていたのに、導入したら実際には全然違ったということがあって。

布川様:そんな人いるんですね!?だって、できないことできるって言ってしまうとチャーン(解約)になるじゃないですか。

藤本:いるんですよね、それが。導入した後に、「いや、そこは我慢してくださいよ」と感情に訴えかけるようなセールスに遭遇したことがあって、とても嫌な思いをしました。これを聞いていただいている方が僕と同じ轍を踏まいためにも、みなさんが商談の際に気をつけていること、心がけていることがあれば教えていただきたいなと。

布川様:そういう状況って、THE MODEL的な考えの弊害だと思っているんですが、セールスのインセンティブプランがACV(年間契約金額)やARR(年間経常収益)になっていると、受注後のチャーンレートまで考えが回らないと思うんですよ。このあたり、freeeってどうしてるんですか?

新村様:freeeは、いわゆるARRの獲得を評価しています。それで、その中で言っていたような「結局解約したら意味ないよね」ということに目が向いてないときもあったと思います。

転機になったのは、スモールビジネスにフォーカスする、明確に従業員300名以下をターゲットにする、と経営層が決めたことですね。現場ではARRを達成するために、大きな企業に営業をかけるような動きもあったのですが、300名以下に集中することによって、プロダクトとマッチするお客様が増えて、結果的にチャーンレートが下がったということがありました。

つまり、評価は変えてないんですが、トップの意思決定によって集中する対象がはっきりして、最初からサクセスしやすいお客様が集まったということですね。

藤本:それ以前は、プロダクトにフィットしないことでチャーンすることもあったんですね。チャーンレートを追っているのはCSですか?

新村様:そうです。ただ、チャーンの金額でマイナス評価になるということは正直無くて、過程の評価、見込みが改善するかで評価しています。チャーンの金額まで含めて評価されているのは、事業責任者くらいなんじゃないかと思います。

藤本:当社であった失敗例は、AI Travelは業務効率化の実現、間接コストの削減に主眼をおいているプロダクトのはずだったのに、どこかでいつの間にか直接コストの方に目が行ってしまっていたことですね。

「この費用が最大何割削減できますよ」というセールストークをしていたときにもあったのですが、できないじゃないかというお声もあって。もちろん、各社様の運用状況にもよるのですが、訴求ポイントが違っていたゆえのギャップが生まれてしまったんですよね。そうなってしまうと、もう短命。ほぼチャーンです。

布川様:伝わりやすいセールストークに走りがちなのは、分かります。

信頼しないほうが良い営業の特徴の一つとして、お客様から「どんな企業の方が使っているんですか?」と聞かれて「とにかく幅広いお客様に使っていただいています」と答えることが挙げられるかなと。

どのプロダクトも、得意な会社様とそうじゃない会社様はあると思っていて、それを言えないセールスは危ないです。あとは、プロダクト理解をしているかも大事で、プロダクトがどういう設計になっているのか・どこまでできて何ができないのかを語れない営業は、受注後CSに丸投げしていると思うんですよね。
だから、自分が営業を受ける側なら、そこを見ると思っています。ただ、「see moreさん」になってはいけないので、「これがないと死ぬ!」というポイントを抑えて、それができなさそうなプロダクトなら導入はしないでしょうね。

こう話していて思いついたのですが、コーポレート部門や情報システム部門の方にとっては、ベンダー選定の眼を養うことが大事なのかもしれませんね。

藤本:オンリーワンのプロダクトってあまりないですし、選ぶ側のお客様も大変ですよね。

僕も経験あるんですが、上からDXしろ、ペーパーレスをしろと言われてシステムの入れ替えを検討しても、新卒から10年以上同じ会社にいて同じシステムを使っているから、何が良くて何が悪いのか全然わからなかったりして。
ベンダーは良いことばかり言うし、何が本当のことなのと迷宮入りしてしまう場合もあるので、このプロダクトがフィットする会社はどこですか?だとか、競合他社はどこですか?といった質問は試金石になるかもしれませんね。

布川様:全く同じパターンなんですが、違う捉え方をしているお客様がいました。

やりたいことはなんとなく決まっていて、複数ベンダーにお会いもされている。ログラスをすごく良いですね、と仰っていただいたのですが、他のベンダーも見てきたほうが良いですよとお伝えしたんです。そうしたら、お会いしてみて全部良かったですと。それを僕に伝えてくださって、どうしようか悩んでいると教えて下さいました。
その方とは色々お話させていただき、最終的には営業マンで選びましょうということで、ログラスを選んでくださいましたね。

つまり、プロダクトが見極められないとなったとき、セールスがどれほど寄り添ってくれるか・開発陣がどれほど対応してくれるかが決め手になると思います。だから、売れた途端に丸投げするようなセールスは見極めたほうが良いですね。

プロダクトが圧倒的で、担当が誰でもいいから導入したいと言う場合には、気にしなくても良いとは思うんですが。

藤本:バックオフィスのツールだと、絶対に競合もありますし、そうなるのは難しいですよね。

寄り添う営業が必要だと思いつつ、それってマンパワーかかるじゃないですか。線引についてはどう考えられていますか?

新村様:理想は、コミュニケーションをしていく間に、先方にオーナーシップが芽生えるということですよね。コミュニケーションを取っていくと、コストがかかるコミュニケーションをしなくて良くなる瞬間が来ると思います。

freeeの場合には、年間2万円から数百万のプランがあります。もちろん、工数のかけ方やセールスのスタイルだって変わると思うんですが、それこそずっとマンパワーが必要なお客様もいらっしゃれば、自走してくださるお客様もいらっしゃる。ケース・バイ・ケースです。

とはいえ、一社導入して1,000万円までいかないSaaSであれば、並行で何件も担当するでしょうし、クリティカルになるほどの工数ではないとも思いますが。

藤本:ちなみに、お二人が信頼できるコーポレートテックセールスになるため、心がけていたことはありますか?

新村様:当然なんですが、聞かれたことを答えるということです。

コーポレート部門って、ちゃんとしないといけない部署、ミスできない部署じゃないですか。だから各論や細かいことも気になると思います。だから、まずはそのポイントをきちんと回答をした上で、自分たちが目指す方向をお伝えするように順番は意識していたように思います。

知りたいこと、細かいことを解決してから、プロダクトのビジョンから理解していただいて購入に結びつける。この順序立てについては、結構気にしていたかなと思います。

藤本:信頼されるためには、一方的な情報を流すんじゃなくて、プロダクトについてもビジョンについてもきちんと情報をお伝えすることが大事ということですね。

新村様:そうですね。

ただ、コーポレートテックの営業にとっては専門知識を身につけるのが容易でないので、この営業はわかってないだからダメだ、とすぐに切ってしまうのではなくて、詳しい人を連れてきてと依頼することもしていただきたいです。
課題を持っている方が良いプロダクトと巡り会えないのは、もったいないですからね。

布川様:セールスの人って万能ではないじゃないですか。なので、助け舟を顧客側から出していただくと、コミュニケーションが円滑になることはあると思っています。
ぶっちゃけこれどうなんですか?とき聞きたいことを投げて、知らないことにどう対応するかが重要。後日詳しい者を連れてきますね、なのか、後で資料をお送りしますか、なのかとか。

藤本:AI Travelって、いま複数のプロダクトと連携しているんです。それで、そのプロダクトの特徴も色濃く反映しているので、やっぱり細かいところは営業が把握しきれなかったりするんですよね。

今は、わからないところはすぐ僕にあげてもらうようにしているのですが、分からないことをすぐ社内に連携して解消することは重要だなと思います。

布川様:決済レイヤーの方は特にそうですが、お客様には分かっている営業かどうかが見えてますからね。

実際、僕もある商談でどうしても理解できない話があったんですよ。そこで、「すいません、今おっしゃっていただいたことの7割位が知識不足でわからなかったので、平易に言っていただけないでしょうか。それか詳しい者を連れて、再度お伺いさせてください。」というお話をしました。

でも、僕の後ろには誰もいないんですよ、社内には。だから、外部の詳しい人とNDAを巻いて来ていただいたのですが、そうしたら「わかってる人を連れてきてもらってありがたい」と仰っていただいたんです。

つまり、経験者であっても、どうしても分からないとは出てきてしまうんですよね。だからそれはもう仕方がないことだと切り分けて考えて、分からないことが出てきたときにどうするかを考えたほうが受注に繋がると思います。

新村様:最近はSaaS同士の連携も活発なので、業務知識に加えてそこまでの知識を100%収集することは難しいですよね。だから、社内外を巻き込んで、良い提案ができるかというのは大事だと思います。

藤本:業務知識を生かして、できないことをカバーするのも一つ信頼していただけることかなと。例えば、AI TravelはSAPとは連携していないんですよ。でも、お客様からは要望があるので、僕がExcelの変換データを作ってお出したりしていました。そうすると喜んでいただけますし、信頼も得られたように思います。

布川様:それ、当社だとCSで見る光景です。CSに業務知識があれば、組み替えてデータを渡したりということができるじゃないですか。でもそれって、スケーラビリティは無くて。

だから、どこまで会社として対応して良いんだっけ、というのは設計したほうが良いですよね。お客様にとっては嬉しいと思うんですが、視座が高い人は「これスケールするの?」と思われるでしょうし・・・これも僕の悩みの種ですね。

藤本:すべてのご要望に応えられるわけではないですし、ある程度自分の仮説を持って最適解を検証しないといけませんね。

コーポレートテックのセールスに向いている人(自社に欲しい人)


藤本:最後に、コーポレートテックのセールスに向いている人、そして自社に欲しい人についてお話しましょう。

布川様:そうですね、当社はまさに営業を募集中です。今は「BizDev」という職能で募集をかけています。

営業の仕組みがまだちゃんとできてないという状態なので、クロージングだけじゃなくてリードを作るところから一気通貫でできる人に来ていただきたいです。今、お会いしている方達もそうなんですが、事業の立ち上げ経験だとか、それに類する経験のある方がペルソナぴったりです。

もちろん。ドメイン知識も加点要素です。経営企画の立ち上げをしていた方だと、その人自身がプロダクトみたいな世界観ですよね。なおかつ、セールスの素養がありそうな方には積極的にお声がけしています。

藤本:Biz Devや経営企画の立ち上げ経験がある方、セールス組織の立ち上げ経験をしている方だと、どちらの方にお会いされたいですか?

布川様:いや・・・どちらの方も採用したいですね笑

ただスキルセットベースで採用するとうまく行かないという定説も割とあると思っているので、多少でも素養があれば年齢と性格、人間性を総合して、採用したいと思っています。
スキルや経験が突き抜けた人は役員クラスに迎えるべきだと思うので、そこは切り分けるべきだと思いつ、これもまた難しいですね。

まずはお会いしたいと考えていますので、お気軽にご連絡ください!

株式会社ログラスの会社情報
Loglassが遂に正式ローンチしたのでガチ採用資料を公開してみた|布川友也|note
https://www.notion.so/Loglass-Job-Board-da7d4b2b62b04d4da0de327c6434dd1f


藤本:freeeでは採用はされていますか?

新村:採用していますよ!freeeの場合には300名以下とピン留めしていることもあり、ERPの営業をしていて、SaaSの営業をしたい、大手以外にも営業したい思われている方に来ていただけたらと思います。


コーポレート経験者をセールスで募集しようとしてもあまりいらっしゃらないので、それよりも自社プロダクトを伸ばしていきたい、スモールビジネスをサポートということにご興味があればどなたでもチャレンジいただきたいと思います。


藤本:AIトラベルもどこかのタイミングで、セールスを採用したいなと考えています。ご興味がある方がいたら僕のTwitterアカウントにDMをお送りください!


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以上、文字数にして10,000字超のボリュームで、コーポレートテックセールスについて語っていただきました!
上記でもご紹介していますが、コーポレートテックのセールス、各社にご興味をお持ちの方は、ぜひTwitterアカウントをフォローしてください!



今後もウェビナーの定期開催、レポートを配信してまいります。
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