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Go Toトラベルキャンペーン解説記事第二段!〜地域共通クーポン活用方法について〜

以前、Go Toトラベルキャンペーンの出張利用についてご紹介しました。


本記事では、10月1日から新たに始まった「地域共通クーポン」の活用方法について、株式会社AIトラベルの中丸さんに解説していただきました!

なお、本記事は執筆当時の2020年10月1日の公開情報に基づいて作成しております。最新の情報は下記のキャンペーン公式サイトをご覧ください。
https://goto.jata-net.or.jp/

【プロフィール】
中丸 隆寛(なかまる たかひろ)

立命館大学法学部卒業。
新卒で楽天株式会社に入社し、Webマーケティング、広告運用、BtoBtoC向けの新規事業に携わる。
その後、AIトラベル社に入社し、1年間エンジニアとして働いたあと、既存顧客向けの責任者として従事。現在は旅行関連会社のアライアンスなども兼務。

ーよろしくお願いします!早速ですが、10月1日から始まった地域共通クーポンとは何でしょうか。

2020年7月22日から観光庁主導で始まった「Go Toトラベルキャンペーン」という日本全国の旅行需要の換気作の一環の取り組みです。
取り組みは大きく二つあり、一つは旅行代金そのものの割引で、もう一つが宿泊をした際に周辺で買い物をする際に利用できる「地域共通クーポン」です。「地域共通クーポン」は、例えば宿泊場所の周辺のお土産屋さんだったり飲食店で利用されることを想定されたものです。旅行代金の15%がクーポンの金額にあたり、土産物・飲食店・アクティビティに加え、交通機関でも利用が可能です。


ー宿泊施設の「周辺」の定義はどこまでなのでしょうか。

ざっくり言うと、宿泊した都道府県と隣接した県です。例えば、北海道なら青森、東京都なら神奈川県・埼玉県・千葉県・静岡県・山梨県というように、細かく決められています。
地域共通クーポンの利用エリアにおける「隣接する都道府県」 | 旅行者向け Go To トラベル事業公式サイト
他にも利用条件がいくつかあるので、併せて把握しておきたいですね。

ーそうなんですね!特に気をつけておいたほうが良い条件はありますか?


いくつかあるのですが、まず宿泊先がGo Toキャンペーンに参加していることが大前提です!そうでないと、もちろん割引はされませんし、クーポンももらえません。


それから、クーポンが使える地域が限られていることに加えて、利用できる期間にも注意しておきたいですね。具体的には、電子クーポンの場合には宿泊日当日の15時から帰る日の23:59までが利用可能な期間です。紙のクーポンは宿泊施設へのチェックイン時に取得できるので、それ以降から同じく帰る日の23:59までです。

また、すべてのお店が利用可能なわけではなく、そのお店がキャンペーンに参画していることが必要です。また、カラオケや接待を伴う飲食店は原則対象外だったりもしますね。


ー期間が過ぎたら無効になってしまいますよね、ちゃんと考えて使わないと。

そうなんです。きちんと確認しておかないと、せっかくのクーポンが無駄になってしまいます。


それから、予約をする旅行会社やサイトによって、もらえるクーポンの種類が異なります。紙だけ、電子だけ、両方とそれぞれパターンがありますので、予約時に見ておいたほうが良いですよね。例えば、複数日程宿泊を伴う出張をし、かつ複数の旅行代理店を利用する場合、チケットの発送元や種類が異なってしまう可能性もあります。(紙クーポン、電子クーポンで利用方法における違いはありません)


また、店舗側でも、使えるクーポンの種類が異なります。地域共通クーポンのマップで参画しているお店を見られるのですが、電子だけ・紙だけ・両方利用可能とパターンがあります。


https://goto.jata-net.or.jp/coupon/howto.html


ーホテルや旅行予約サイトからもらったクーポンが、使いたいお店で使えない、なんていうこともありそうですね。

それはあるかもしれませんね。10月1日時点では5万施設くらいが登録していて、4万施設くらいが両方に対応していますが、電子か紙かどちらかしか使えないお店もありますからね。


実際の利用シーンとしては、チェックイン時に紙のクーポンをもらう、もしくは自分でサイトから電子クーポンを取得したら、周辺のお店を見てみて「クーポン利用可能」ステッカーを貼ってあるお店があるかどうか探すと良いかもしれませんね。そのステッカーに、紙と電子どちらのチケットに対応しているかが分かるようにチェックボックスが書かれていますので、それを確認して、ご自身が持っているクーポンを使えるお店に行くと。


あと、紙から電子、電子から紙への切り替えはできないんです。もしご自身のチケットが紙で、店舗が電子のみの場合だと、それはもう使えないので、やはりご自身のチケットが使えるかどうかをよく見て調べて行ったほうが良いですよね。

ークーポンでは、タクシーやバスでも利用できますが、紙と電子どちらが利用可能なのでしょうか。

https://goto.jata-net.or.jp/transportation/


今後アップデートがあるかもしれませんが、現時点(10月1日)では、サイトからは分かるようになっていません。タクシーに乗車してみて、初めて分かることかもしれませんね。電話で予約を取る時に質問すれば分かることですが・・・。
※10月10日時点、サイトから対象のタクシー・バス会社一覧を確認できるようになっています。


出張時にはタクシーを利用される場合も多いでしょうから、事前に電話などで確認すると良いですね。また、クーポンの場合にはお釣りが出ないので、その点も注意です。

ー出張利用でGo Toトラベルキャンペーンを使った場合、クーポン券は法人と個人どちらに配布されるのでしょうか?

紙であっても電子であっても、基本的には個人が受け取ります。
紙の場合はチェックイン時にホテル側から渡されることが多く、電子の場合には、所定のサイトで手続きをして取得するものですが、いずれにせよ企業のご担当者様が手配をするものではなく、宿泊者の方が受け取ったり手続きをするものです。


電子の場合
https://goto.jata-net.or.jp/coupon/denshi.html
紙の場合
https://goto.jata-net.or.jp/coupon/kami.html

ーということは、地域共通クーポンについて企業の担当者が手続きをすることはないということでしょうか。


そうですね、地域共通クーポンの取得について、企業担当者が手続き等をやることはありません。ただ注意しておきたいのは、10月1日以降に関しては原則、旅行代金の割引条件の1つとしてクーポンの取得が条件になっています。なので、手続きすることはありませんが、クーポンを受け取ったということを出張者の方がしっかり記録に残しておくほうが安心だと思います。

ーもしクーポンがなかったら、割引がなくなってしまうのですね!

順序としては宿泊チェックイン→クーポンの取得、が基本的な流れです。(電子クーポンも宿泊当日の15時以降でないと取得できない)そのためクーポンがないと宿泊代金の割引が受けられない、というわけではなく、あくまで宿泊チェックイン時に割引適用をされたのち、クーポンを受け取ることができる、というように考えていただければ良いかと思います。


ー受け取ったかどうかを証明する必要はありますか?

先ほどお伝えした通り、あくまでチェックイン、もしくは宿泊当日の15時以降に割引対象の宿に宿泊していたらクーポンが発行される、というながれですので、クーポンの受け取りを証明する必要ははありません。


ークーポン、とてもお得なことは間違いないと思いますが、ルールを把握するのが大変そうです・・・。


そうですね。今回のGoToトラベルはルールが随時変更されていることもあり、私達のような事業者でさえ正しい情報の把握が難しい状況です。。企業の担当者の方も、通常業務も行いながら内容を理解して管理するのはかなり大変なことだと思います。

ー出張手配については、このクーポンをどう扱うのかを最初に決めたほうが良さそうですね。


はい、導入企業様からも質問をいただいたりしましたね。
繰り返しですが、地域共通クーポンは宿泊当日と帰る日までしか使うことができません。なので、使わずに持って帰って、会社で管理しても、おそらく有効期限が過ぎた状態であり、かつ適用エリアも異なる可能性が高いため、ほとんど利用できない状態と想定されます。

換金性もありませんし、クーポンを活用して備品を買うだとか、そういったことは出来ないと思います。
クーポンの活用条件を通知することはもちろんだとして、各企業でどう扱うのかを決めて、出張者に周知することが必要ですよね。

ー今回東京が対象になることによって、個人旅行も出張も増えると思います。何か気をつけることなどありますか?

そうですね・・・。マスクの着用や消毒をしっかりやって、ソーシャルディスタンスを守ることが大事かなと思います。やはり都心と地方だと、感染についての意識がぜんぜん違うと思うんですよね。


そこに住んでいる方たちの気持ちを考えて、会社で出張時の振る舞いについてガイドラインを作ったり説明をすると良いかもしれません。
後は、出張に行った社員がどこに宿泊してどんな経路で移動しているかを把握することですよね。そういった情報を把握したいということで、AI Travelへの問い合わせも増えてきています。

ービジネス上必要な出張をお得に実施しつつ、感染防止策もしっかりカバーしていきたいですよね。

折角の機会ですからね!
ただ、クーポンについては10月1日時点ですべての事業者に行き渡っているわけではなかったり、オペレーションがかなり大変になっているようです。今回の取り組みでいちばん大変なのって、ホテルの方だと思います。チェックイン時に、クーポンを渡す必要があるというのもそうですが、そのひとが電子クーポン保有者かどうかなどがすぐに判別できないので、都度調べる必要があるんです。

ーチェックインに時間がかかってしまいそうですね。

そう・・・。ホテルのひとは本当に大変なので、ぜひ宿泊者の皆さんには、優しい気持ちをもって接していただきたいです。


ータクシーの運転手さんや、クーポンを受け取るお店側でも同じですよね。

そうそう。タクシーの運転手さんや、お土産屋さんだったりはご高齢の方もいらっしゃるでしょうしね。観光業界や地場の経済復興にはとてもいいキャンペーンだと思いますが、現場の方のオペレーションは大変ですよ。
お得なキャンペーンを活用しつつ、日々頑張っていただいている宿泊施設やお店の方などへの優しい気持ちをもっていただければと思います!


ーありがとうございました!


以上、Go Toトラベルキャンペーンについてご紹介しました。
ぜひ、第一弾の記事と併せて御覧ください!

Go To トラベルキャンペーンについてのご相談はこちら


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