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今宵はどんなお酒を送ろうか

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日本酒×薬剤師の読み切り短編小説。 差出人不明、見知らぬ酒屋から会津の日本酒が各章、薬剤師の主人公に送られてくる。 薬剤師の日々を日本酒を通じて表現したヒューマンストーリー。
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2022年12月の記事一覧

4.女神とロ万(後編)

4.女神とロ万(後編)

笠松は病棟に行ったきり、半日帰ってこなかった。
美咲も他の薬剤師スタッフも自身の業務がある。笠松からの連絡、報告が薬剤部にくるのを待つしかない。

美咲のピッチに救急室から連絡があったのは午後の13時すぎだった。

「相沢です。…笠松くん?そっち大丈夫だったの?」

笠松の疲れきった声がピッチから聞こえた。

「大丈夫でした!患者さんに必要な薬剤分、無事に看護師さんにお渡し出来ましたし。あれから救

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5.やさぐれ男と弥右衛門(前編)

5.やさぐれ男と弥右衛門(前編)

「あんなこと言われてもなぁ」

渡部拓也は調剤室の柱にもたれて背中からずり落ちた。もうすぐ転職で、この薬局から自分はいなくなるっていうのに。

トラブル対処は得意な方だった。

元々、学生時代に飲食店で接客業はやっていたから感情的になった客をどう鎮めるかなんてお手のものだったし、トラブルが起きないように先回り対処するのも得意中の得意。

でも今回起きたことはどうしようもない。

「出来ることなんて

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