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#173 ITπ

自分の得意分野,さて幾つありますか?
 例えば新学期を迎えた学生のみなさん,○○は将来必要な科目? 授業の履修ドウシヨウかな? などと思ったりしていませんか? 教養科目に加え,今はまだすぐに必要でなさそうな専門科目も,きっと将来は役に立つ(可能性がある)ので授業を受け,友達と会話しましょう!というのが今回のお話.

まずは一つ「I型」

 「専門」を一つ持つと,「この事なら自分は得意!」「他人に聞かれたら,これなら説明私に任せなさい!」という自信が持てます.他の人と比べて,どちらができるかどうかは問題ではなく,自分にとってどうかが大切だと思います.すぐにできなくても良いので,長く続けてより成長していければそれでOK!!

幅広い「T型」

 専門分野とその周辺領域を「自分のもの」にすると,いろいろなことがより「わかる」ようになります.チームで仕事をするとき,他分野の人と”協働”すると,T型の人が三人いるとTTTとなるので,それぞれの専門分野が他人と共有できてより多面的な視点で判断が可能になります.

二つの専門を持つ「π型」

 ギリシア文字のπは,二つの縦棒と横棒一つで一つ.ダブルメジャー(二つの専門分野)を極めていると,π型の人が三人いるとπππとなり,重なりや広さでT型人間の時よりもより広い視野で的確にチームで共同作業が可能です.

個人とチーム

 当然,I型でも,そのカバーする領域が広く,知識の深さも凄ければ,πππのグループより結果が出るのは当たり前なのですが,もし一人一人の能力が同じであれば,そのパワーの配分をどのように割り振るかというのが今回の三つの型,I型T型π型の比較です.

 個人だけのチカラでは,時にはチームに勝てないことがあります.特に最近のいろいろな技術分野では,確かに一人の天才による華々しい成果もありますが,複数人のチームでないと難しいことがあります.

チームのボンド = コミュニケーション力

 優秀なメンバーがいても,良いチームとして機能するかどうかは,コミュニケーション力がないとまとまりません.よく勘違いされるのが,「情報発信力」が大切という論調です.例えば,面接試験などでは「いかにうまく話すか」だけに意識が行きそうです.”言葉のキャッチボール”がひつようですから,「他人の話を聞き出す力,理解する力」もこれまた大切です.このチームの結びつき(ボンド)に大切なコミュニケーション力,これも学校で授業やクラブ,友達や先輩たちとの会話で身に着ける力だと思います.

昨年度の経験を活かす

 昨年四月から今年の三月までの昨年度は新型コロナウィルスの影響で,学校や職場でパソコンやタブレットを使った遠隔(リモート)作業を経験しました.遠隔でもできることと,難しいこと,普段何気なくしていたことが実はとても大切だと気づいたことなど,たくさんの経験を積みました.これらを通して,この四月からの今年度は,”チームのボンド”をうまく活用して,それぞれのITπ型の人同士の繋がりが昨年以上にできるようになると良いなと思う,4月第二週を終えた今日この頃です. さて,今年は新しいこと,何をはじめようかなぁ,,,piano piano (ボチボチ)と.

(写真:以前,名古屋市科学館を訪れた際に売店で見かけたポスター.磁石(S,N)でつながっている?)